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四次元ポケットを持って出かけたい

四次元ポケットにちょっと洒落た革紐をくくりつけて、ポシェットみたいに肩からさげて出かけたい。
出先で必要なものが思い当たったら、四次元ポケットに手を突っ込んで、例の効果音と掛け声付きで意気揚々と取り出すのだ。
そんな妄想が頭をチラつくくらい、出かける時の荷物が悩ましい。

極論、スマホと財布さえあればいい。
否。キャッシュレス時代のいま、その気になれば電子マネーをチャージしたスマホだけでも出かけられるかも。
けれど極論は極論。私は、そうはいかないのだ。
スマホと財布の他に、ハンカチ、エコバッグ。どんなに身軽なお出かけでも、これだけは持って行く。
できれば、そこに手帳、筆記用具、スマートフォンの充電コード、ポータブル充電器を加えたい。
更にできることなら、読みかけの本を一冊と、暑い時期なら水分補給用の飲み物、寒い時期なら念のために薄手の上掛けを一枚を持っていく。バッグは大きくなる一方だ。四次元ポケットは恋しくなる一方だ。
コワーキングスペースのような電源と作業スペースのある場所へ行って、半日がかりで作業に臨もうなんていう日は、さらに荷物が増える。
タブレット。タブレット用の充電コード。資料に使えそうな本を更に数冊。バッグ一つでは当然収まらないから、リュックサックを背負う。

出先で書き物をするときは、資料用の本が悩みの種だ。
当然出かける時にある程度シミュレーションして、これは使いそうだな、という本を何冊か持って行くけど、いざ出先で作業を始めてみると「あっあの本も持ってくればよかった……」ということがよくある。
四次元ポケットがあれば、手を突っ込んでゴソゴソ探して、「エ〜モ〜い〜古〜語〜辞〜典〜!」とかやれるのに。
資料が本棚に揃っている自宅でやればいいだろ、という声はごもっとも。
だが、人を正論で殴りすぎるもんじゃない。これは、自宅だけで作業が完結させられない人間の悲哀なのだ。だって自宅は景色が変わらないんだもん。飽きるんだもん。家事や雑用が目について、今いち集中できないんだもん。

早く開発が進まないか、四次元ポケット。

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