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折りたたみ自転車を買ったが1回しか乗らず捨てた話

私はとある国の首都に住んでいます。
その地域では庶民は電車移動が主流で車などという維持費のかかるものは貧乏人には持つことはできません。

私は原付が欲しかったのですが、

「原付でも不便なところはあるし、自転車買って物足りなかったら原付買えば?」

と会社の同期(社畜)に言われました。

なるほど、と私は思い、
昼休憩になるや否や近くのホームセンターで折りたたみ自転車を買いました。

その日、会社から家まで自転車で帰りました。
家と会社は10km超あり、坂も多く2時間近くかけて帰りました。

灼熱の中、風を切って清々しく帰り、私は思いました。

嗚呼、自転車なんてクソだ
嗚呼、原付が欲しい


しかし、1日辛い思いをしたくらいで挫けるほど根性無しではありません。
次の日も諦めず会社まで自転車で頑張ろうと思い、元気に跨りました。

その瞬間私は驚きました。

なんと買ったばかりの自転車がパンクしていたのです。
否、パンクさせられていたのです。
(切り傷がついていました。)

なんてクソでゴミみたいな町なんだ
私は心の底から湧き上がる憎しみを抑えられず、
その日は仕事を休みました。

その後、原付を買ってもいたずらされるのではないかと思ってしまい、買うには至りませんでした。
そもそも買う金もありませんでした。

…3年前の話です。
そして今月、1回しか乗っていない自転車を捨てました。

ずっと雨ざらしのままでごめんよ。
ありがとうな。お前と走った思い出絶対忘れないぜ。

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