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私のこと

私は今年42歳になります。
字で書くとびっくりしてしまうけど、もう42歳。
まだ42歳。
中身は高校生くらいのままなのに、年が変わるたびに数字だけ増えていきますね。

私には子供がいません。
あ、私は女性です。
もう長年付き合っている恋人がいて、その人と一緒に暮らしています。
そして、私たちの大切な犬と猫も一緒です。

子供を持たなかったことを後悔することはありません。
でも、ふと時々思うのは、自分の思い出を誰にも残して行くことが出来ないな、ということ。
本を読んでいると時々、祖父母が残した日記や喫茶店を営んでいた祖父のレシピ、父が残した物語、母からもらったアクセサリー、みたいなものが出てきます。
もちろん、私にも家族の思い出の品はあります。
ただ、それを私の後には残していけないな、と時々思うのです。

なんとなく切ないような、私はきっと最後には1人になるけど、誰かに何かを残していけるのかな…と。
残される側にしたら迷惑な代物かもしれませんね。

私の趣味のひとつに手芸があります。
といっても決して上手いわけではないので、本当に小さな趣味です。
でもこの趣味を紐解いてみると、私の母も、母の母(私の祖母)も手芸が得意でした。
あ、母は存命です。

小学生の時に初めて編み物に興味を持った時は、母に手ほどきを受けました。
そんな母は昔編み物が得意で、私のベビー服やこたつカバー(これがもうすごいカラフルで大きくて、今思うとすごいセンスのかたまりでした)などをたくさん作っていました。

そして洋裁も得意だったので、洋服もたくさん作ってくれました。
小学生の時のお気に入りは、四角い白い枠の中に黄緑色のトグロを巻いたヘビ🐍のイラストがたくさん散りばめられた、ワインレッド色のスカートでした。
今思えばどんなセンスだよ!と突っ込みたくなる生地ですね(そんな生地を作ったのだれだよ)。

私の祖母は私が小学6年生の時に他界し、一緒に暮らしたこともほぼなかったので、祖母に関することは母から聞くことばかりだったのですが、祖母は若い頃洋裁の仕事をしていたそうです。

こうやって手芸好きな親子3代がつながりました。
でも、私にはそれをつないでいく術がないのです。
家族が続いていかないのは、その人の歴史や思いがそこで途切れてしまうこと。
今の私にはそれが少し切ないことのように思います。

でも反面、誰にも残していけないけれど、誰にも背負わせなくていい。
正解はないけれど、それでいいのかもしれません。

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