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「発達支援コラム サポートブックのススメ」

「サポートブック」

子どもが安心して過ごせる味方。

それがサポートブック。

はじめましての人。

はじめましての場所。

そんな時にお渡しします。


障がいをお持ちのお子さんにとって、

「知ってもらう」「わかってもらう」ことはとても重要。


からだの面では、 

命に関わることもたくさんあります。

食事や水分補給ひとつで

命に関わることもあります。

骨が折れやすいなどしっかり

体の状態を知っておく必要もあります。

アレルギーが出たときに

どう対応するかも命に関わります。

偏食も味覚過敏からきているかもしれません。

根性論でなんとかならないこともあります。


こころの面では、

特性を知ってもらうことで間違った誤解のないように。

「できないなんて思わなかった!」

「苦手だなんてまさか!」ということは

頻繁にあります。

だから発達が凸凹さん。

文字が書けるから読めると思っていた!(別物)

お話しできるから言いたいことが言えると思っていた!(別物)

『〇〇だから□□もできるだろう。』

というのは定型発達の段階では

そういう場合もあるかもしれませんが、

この「別物」が多いです。

別物だから「困っている」んです。

わかってもらえないから「ますます困っている」んです。

ニ次障がいは避けたい。

そういうことも含め、サポートブックは使えます。


お子さんに関するたくさんの情報を一番知っているのは誰か。

そう「親御さん」です。

「これが好き」「これが苦手」「これはパニックになる」

「最近ハマっているなぁ」「これができるようになった!」

「この伝え方ならわかる」「それはわからないだろうなぁ」

親御さんの最新最強情報をまとめたものが

「サポートブック」です。


私は、教員から支援者になりましたが、

個人的には、

好きなこと、苦手なこと

たくさんサポートブックに

書かれてあると嬉しいです。

「白くてふわふわしたものが好き。」

「乗り物系が好き。」

「あのキャラクターが好き」

「このゲームが好き」

好きなことからは伸ばしやすいし、

お子さんが安心するツールにも使えます。

反対に

「突然の音が苦手。」

「着ぐるみが恐怖。」

「夏でも長ズボン」

「笑われるのが苦手」

など知っていると

苦手なものは気をつけやすいし

トライアンドエラーなく進む。

そう、トライアンドエラー

その子を1から知っていくのは

時間もかかるし、

起きなくてもいいエラーが起こります。

結局、対処することになったり、

排除することになるならば

ショートカットでいい。

その不必要なトライアンドエラーの時間はもっと他の

有効的ことに時間を当てられるので

もうすでに情報として知っているのは

強みです。

お子さんにとっても先生にとっても、

とっても助かるわけです。


苦手に一緒にチャレンジしていくのに、

確実に必要なものがあります。

それは「関係性」

「信頼関係が構築されている」必要があります。

それには前情報も必要。

「サポートブック」は、はじめましての人。

はじめての場所にこれから関係を

築いていくにあたって有効な理由です。


今、サポートブックのフォーマットは多種多様で

いろいろなものがネットで出ています。

ただ、書くとなると、意外と

この項目どんな風に書けばいい?

この項目いるのかな?など、

疑問が湧いてきて進まないなんてこともあります。


フォーマットがあることで作りやすいけれど、

正解がないので難しい。


伝える内容は本当に個々によると思います。


だからと言って何でも書けばいいかというと

情報量が多すぎると

「読んでもらえない可能性」が浮上してきます。

大事な情報をしぼる。

その作業は初回が一番大変です。

そう、初回クリアするとあとは

更新。

大体、成長に伴い不要になる=自分でできることも

増えるのでどんどん減らしていけば言い訳です。

また成長に伴い付け足すところも出てきます。

ベースがあればラクです。


障がいのあるお子さんの育てる×大人「musubi」という

活動もしています。

保護者さんだけでなく、支援者、教員、

地域の人も、みんなで子育てしているので

子どもを育てる大人の居場所です。


その活動の中に、

「サポートブックの作り方」のワークショップがあります。

活動を支えてくださるmusubiの仲間の

遊育ペアレント相談員のお母様方と開催しています。

遊育ペアレント相談員さんは、その名の通り、

障がいのあるお子さんを育てておられるベテラン先輩ママさん。

貴重な少数派と言われる子育てをされている方々。


そのワークショップ中、

参加いただいているお母さん方と

お話を聞きながらサポートブック作っていると、

「〇〇くんにはこの項目いらないね。」

「□□ちゃんにはこの項目必須だね。」

なんてこともあります。


そして出来上がったサポートブックは

最高にキラキラしています。

なぜでしょうか?

親御さんが悩みながらもお子さんを想い

愛情を詰め込んだからです。

温かくまぶしいサポートブック。


ぬくもりよ〜想いよ〜先生のところへ届け〜♪

と本気で思います。


そしてそのサポートブックは

お子さんの成長記録にもなります。


今回は、サポートブックのススメでした。







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