スタバのイートイン再開に想う、カフェの役割
こんにちは。SYワークスの近藤陽介です。
5月19日、ご存知のように全国の休業していたスターバックスが営業を再開。仙台では既に再開している店舗が多かったのですが、この日イートインを再開した店舗もあり早速訪問してきました。
結論としては、“だったらテイクアウトオンリーで良かったのでは?“と感じました。スタバファンの私としては、少々寂しかったです。もちろん新型コロナウイルスが〜というのは理解しています。
しかし、シアトルのロースタリーも、1号店も、もちろん目黒のロースタリーも何度も何度も通っているスタバファンの私が、なぜ寂しさを感じたのか。
インスタ上でも簡単に紹介しましたが↓
ここでは、もう少し詳細にカフェの役割ということも含めて考えていきたいと思います。
◆さすがの徹底力で安心感は抜群
入店すると、コロナ対策としてスターバックスが取り組んでいることを示すボードが目に入ります。
ほとんどの項目は、“それはそうだよな。仕方ないよね。みんなで協力しよう“となる内容です。事前にHPもチェックしていましたが、プレスリリースでの「最小人数での来店を」の一文には違和感を持っていましたが、このボードにはその記載はありませんでした。
アクリル板が装着されたレジに進み、早速コーヒーを注文すると、ゴム手袋をつけて、イートインですがテイクアウトと同じ紙コップでの提供。
これも、今の時期ですから当然の対応ですし、むしろ“安心だね“と捉えるお客様が多いのではないでしょうか。
◆だったらテイクアウトで良いじゃん
この店舗は1階がレジ、2階がイートインスペースになっています。コーヒーを受け取って2階に上がると、夕方6時くらいでしたが、先客は僅か2名。駅前の店舗ですのでコロナ前は人で溢れていた時間帯です。
フロア全体を眺めて、すぐに違和感を覚えました。
後輩と2名で訪問したのですが、
ないのです。
そうです。
2名がけの席ですら、ないのです。
以前は6席設置してあった大テーブルも、向かい合わせにならないようにして2席だけになっています。
どこに座れば、、としばし悩みましたが、外が見える1名がけソファにそれぞれ座りました。
プレスリリースのあの一文が頭をよぎります。
「最小人数でのご来店」
そういうことだったのですか!?
席と席の感覚は1mあいています。一応隣同士で後輩と座っていましたが、声が大きくなると他のお客さんに迷惑なので会話は必然的に最小限になります。
いつもなら1時間でもあっという間に感じられてしまう“スタバマジック“にかかる私が、コーヒーを飲み終えることに集中して5分で退店したのは初めてのことかもしれません。お店を1歩出て思いました。
「だったらテイクアウトで良いじゃん」
心なしか、お見送りをしてくださったスタッフの方も、申し訳なさそうな様子でした。
◆「安心はできる。でも愉快ではない。」
今回、久しぶりにスタバのイートインを利用して感じたこと。
確かに“安心“はできる。でも“癒し“がない。“愉快さ“もない。スターバックスがこれまで提供してくれていた“体験“がない。
安心して過ごしたいなら、テイクアウトの利用で事足ります。スタバを利用する人は、どんな価値をスタバに感じて利用するのでしょうか。これを失ったらもはやスタバじゃないよね。という“これ“は一体なんでしょうか。
私たちはそのことを「根源的価値」と言っています。
◆スターバックスの根源的価値とは
私はスターバックスの大ファンです。この仕事を始めて約10年になりますが、シアトルのスターバックスはほぼ毎年、多い年は4回ほど観に行って“体験“してきています。視察ツアーとしてお客様をお連れしたことも何度もあります。
一緒に写っているのは、シアトルのロースタリーでマネージャーを務めるジェームスさんです。いつも私たちの“スターバックス体験“をサポートしてくれる、日本のウイスキーが大好きなとても素敵な方です。
目黒のロースタリーもそうですが、このロースタリーのコンセプトは、“1杯のコーヒーが出来上がるまでを伝えたい“ということだったと記憶しています。そしてコーヒーの楽しさを伝えたい!コーヒーの深さを伝えたい!彼らと話すといつもワクワクドキドキときめきがありました。
コーヒーの味をただ楽しむだけではなく、リズミュラー氏を中心に構築してきた、スターバックスという世界観の中で“コーヒーを体験する“ということがスターバックスの根源的価値だと学ばせてもらいました。
その基本姿勢は、きっとロースタリー機能のない店舗であっても変わらないものだと思うのです。スターバックスという世界観の中で、コーヒーを飲みながら素敵な時間を愛しい人と過ごす。そのことに価値を感じる人がファンになってきたのではないでしょうか。
◆これからの進化に期待
もちろん、今は特殊な状況ではあります。コロナウイルスとの戦いに世界中が連帯して取り組まなくてはなりません。しかし、コロナウイルスとの戦いが長期化すればするほど、私たちは如何にしてコロナウイルスと付き合いながらも、素敵な日常を取り戻すのかという戦いにも取り組まなくてはなりません。
スターバックスは間違いなくカフェ業界のリーディングカンパニーです。そのスターバックスがこの先どう、その戦いを展開していってくれるのか。そのことを期待してこの記事は終わりにしたいと思います。
次回は、緊急事態宣言解除後のカフェ運営のガイドラインについて書いていきたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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