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下駄ってエモくない?
昨年春頃から積極的に下駄を履いている。オーソドックスな二本歯の下駄。
履き始めたきっかけは知人におすすめされたから。(おすすめされた理由は忘れた。)そして、日本の伝統的なものが好きだから。
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春〜秋の家から徒歩で移動する範囲は基本的に下駄で暮らしている。
下駄を履いたことがある方はご存知かと思うが、歩くたびにカラッコロッカラッコロッと音がしてうるさい。
砂利道は特に悲惨。下駄の歯に小石が突き刺さるから。
ジャリジャリジャリ、ジャリジャリジャリと一歩歩くごとに轟音を立てながらしか前に進めない。
砂利道を抜けた後も、下駄の歯の裏に刺さった小石がアスファルトに当たってうるさい。とにかくうるさいのである。
そして、そのうるささからどこにいても足音でバレてしまう。
静かにそーっと歩いているつもりでもカラッコロッカラッコロッ。
無音で歩こうと思ってもカラッコロッカラッコロッ。
その音のせいか結構な頻度で足元を見られる。今時、下駄を履いている人がそんなにいないから物珍しさもあるのだろう。
「風流ですね。」「若いのに珍しいね。」「下駄いいなー、兄ちゃん。」などとおじさまやおばさまたちに話しかけられることも珍しくない。
そしてもう一つ、物理的な衝撃がやばい。
見ての通り、クッション性能ゼロなので、歩く時の地面の衝撃がモロにくる。ガサツに歩くと、体にジーンと嫌な響きがやってくる。
だから丁寧に歩くことになる。専門家じゃないから分からないけど、きっと体にもいいと思う。
最初は近所を歩くだけでも衝撃に疲れていたが、最近は小走りできるくらいにはなってきた。下駄が板についてきたのだ。
最先端の人間工学に基づいた快適な靴もいいけれど、うるささ、衝撃、この微妙なややこしさが心地いい。
エモいってこういうことなのかもしれない。知らんけど。
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