【事例付き】根深い悩み・課題を解決する「真の要因」の見つけ方
ずっと繰り返される悩みや終わりが見えない課題にぶち当たり、途方に暮れてしまったことはありませんか?
このような体験がある方に向けて、繰り返される悩みや終わりが見えない課題などの根深い悩み・課題を解決するための1つのアプローチをこちらの記事に整理しました。
結論からお伝えしておきます。
悩み・課題解決のキーワード:
「つながりを見える化すること」で
「真の要因」を突き止めること
このキーワードに沿って以下のような流れで書き進めています。
序盤:悩み・課題解決における前提と「真の要因」について解説
中盤:「つながりを見える化すること」の詳細&事例解説
終盤:序盤・中盤部分を含めた概念の解説
最後:お知らせ
<今回紹介する方法をおすすめしたい方>
・繰り返される悩み・終わりの見えない課題があると感じている方
・行動してるのに思ったような結果がついてこない方
・ご自身の納得感を大事にしながら現実を変えていきたい方
・行動は得意だけど深く考えるのが苦手な方
・現実的な結果だけでなく、ご自身の感情、感覚、感性、直感を大事にしたい方
<この方法をやらなくても悩み・課題を解決できる方(=この方法が不要な方)>
とにかく結果出すためにはなんでもやると決めていて、実際にやり切れる方は、ここでご紹介する方法じゃなくても悩み・課題が解決できるかと思います。もしこの記事を読んでくださる場合は<前提1><前提2>の部分はお役に立てる内容かもしれません。
※早く結論が知りたい方は、下記の目次から
<概念版>要因のつながりを整理することで、真の要因を突き止められるようになる
に移動し、記事を読んでみてください。基本的には最初から読んでいただくのがおすすめです。
<前提1>
悩み・課題を解決するために大事なことは「真の要因」の見極め
悩みや課題を解決するには、
①現状を把握し
②真の要因を見極め
③真の要因に対して解決策を講じること
④解決策を実施したあとの結果を評価すること
が基本的な流れです。この流れ自体は多くの方が理解しているものだと思いますし、実際に取り組んでいることかと思います。
それでも悩み・課題が解決しないのは、真の要因の見極めに失敗しているからに他なりません。
真の要因を特定できれば、その後は淡々と解決策を講じていくだけなのですが、真の要因に行き当たらずに、それっぽい解決策を講じることで悩み・課題が解決しなくなります。
また、真の要因を特定しないまま、片っ端から要因らしきものにアプローチしていくことも出来なくはないのですが、真の要因に気づかぬままあれこれ解決策を講じても「終わりのないモグラ叩き」のような状態になってしまって、本質的な悩み・課題が解決されません。
<前提2>
よくある悩み・課題解決手法の落とし穴
前述したように一つの悩み・課題は複数の要因によって引き起こされます。
これらを解決するためによくある取り組みとして
①ロジックツリーなどの手法で細分化して悩み・課題を解決する
②事実と感情を分けて事実に基づき解決策を講じる
などが広く知られています。これらの取り組みで悩み・課題が解決することは当然ありますし、多くの場合、有効です。
ただし、本記事のテーマは繰り返される悩みや終わりが見えない課題を解決すること。これらの取り組みを活用しても解決しない場合、以下のようなことが起きている可能性があります。
落とし穴①:細分化して悩み・課題を解決する
細分化は問題解決、現状把握などの場面で広く使われる概念です。
この手法で悩み・課題解決に至ることも多いので基本的には有効です。綺麗に現状が把握できますし、スッキリもするのですが、これで真の要因が見つかるとは限りません。
また、細分化した中では可視化できない、様々な要因+悩みや課題とは直接関係なさそうな価値観・信念やプライベートな要因が絡み合っている可能性もあり、なおさら真の要因を見つけ出すことが難しくなります。
落とし穴②:「事実」と「感情」を分けて、事実に基づき解決策を講じる
悩み・課題を解決するためには「事実と感情を切り分けて考え、事実に基づき行動すべき」という話を聞いたことがあるかと思います。
細分化と同様に効果の高いシンプルな方法ですが、繰り返される悩み・終わりの見えない課題を解決するという点では大きな問題があります。
事実に基づき行動しても悩み・課題が解決しないなら、「真の要因」は感情的なものである可能性が高いからです。
事実に基づいて行動しているのに、行動できない、結果が出ない、解決しないのであれば、その悩み・課題の真の要因は「事実」の中にはありません。
感情的なところに問題があるのに、事実に対してアプローチしても時間の無駄、エネルギーの消耗にしかなりません。(※感情を殺して行動できる人以外)
悩み・課題が解決しづらい理由と、真の要因の発見を阻害する2つの落とし穴について解説しました。
ここまでに解説したとおり、繰り返す悩み・終わりの見えない課題が解決しないのは、「真の要因」を見誤ってしまい、適切な解決策を導き出せていないからです。
いかにして、真の要因を見つけるか?が悩み・課題解決の肝になるのです。
<本題>
真の要因を突き止め、繰り返す悩み・終わりの見えない課題を解決するには?
この記事の本題です。
僕が考える、真の要因が見つからない理由はこちら。
””真の要因は隠し扉の奥にあって
すぐには見つからない。””
悩み・課題が解決していないなら、現時点で分かっていない、見えていない要因が隠し扉の奥にあります。その扉を開けた奥にある真の要因を見つけることができれば、解決策が見えてきます。
複数の鍵がないと開かない扉、スマホのパスコードのように必要な要素が揃わないと開かない扉のようなものがあって、その先に真の要因が隠れているようなイメージです。
<解決策≒隠し扉の開き方>
『悩み・課題を引き起こす要因』を”つながり”で捉えることで真の要因を突き止める
前述した通り、悩みや課題を引き起こす要因は複数あります。
複数ある要因に踊らされずに真の要因を見つけるコツが、複数の要因を”つながり”で捉えることです。
先ほどのパスコードロックの例で言うと、パスワードの数字の並びを見つける部分にあたります。
過去にいただいた相談内容を元に事例を使って解説してみます。
<事例>
そこそこ止まりで突き抜けられない
「そこそこ結果は出ていて現実的な困りごとはないんだけど、心理的には突き抜けられなくて1年弱ずっとモヤモヤしたまま」というお悩みをご相談いただいた時の事例です。
ご相談者様も「売上的には悪くないし満足もしてるんだけど、突き抜け感はないんだよなー」といったことを口にされていました。
ご本人にそこそこ止まりで突き抜けられない理由を聞くと、このような要因が出てきました。
・やればいいことは分かっているが達成が遠い(と感じている)
・仕事に集中できていない(YouTubeやSNSを見てしまう)
・実力、才能不足の実感(現実的にスキル不足なところがある)
・失敗体験からくる諦め
課題があって、その要因を分解するところまではできています。が、ここで多くの人がミスを犯します。ご相談者様もこのようなことを考えていたとおっしゃられていました。
「突き抜けられないなら、コツコツとスキル・能力を磨けばいいじゃん!スキル・能力を磨くための行動をしよう!」
これで問題が解決するならそれでOKですが、この考えでずっと問題が解決しないまま1年弱を過ごされていたのです。
やり方・考え方を変えない限りはいつまで経っても同じことが起きてしまいます。
問題を引き起こしている要因同士のつながりを見出すには?
一見、ご相談者様が挙げてくださったこれらの課題は密接につながっているようには見えません。
・やればいいことは分かっているが達成が遠い(と感じている)
・仕事に集中できていない(気がつくとYouTubeやSNSを見ている)
・実力、才能不足の実感(現実的にスキル不足なところがある)
・失敗体験からくる諦め
ですが詳しくお話を聞いていくと、実はつながりがあったことが見えてきました。
悩みが解決しない時に「頭がずっとグルグルしている」「考えがまとまらない」といった表現をされる方がいますが、まさに要因がグルグルしていることが分かったのです。
先ほど、「真の要因は隠し扉の奥にある」とお伝えしましたが、ここまで整理することで隠し扉の奥へのアクセスがしやすくなります。
<ポイント>
つながりを見える化したことで、根深い悩み・課題の真の要因を突き止められるようになる。
悩み・課題を引き起こす要因を紐解き、見える化することで、冷静に問題に向き合うことができるようになります。
そして、整理したものを俯瞰&内観することで、これまで見えてこなかった「真の要因」が見えてきます。
感覚的には未知への扉を開けるような感覚でこのようなことが起こります。
・今まで自分が気づいていなかったことに気づく
・心の奥底では勘づいていたけど、言語化できていなかった想いに気づく
・他人の意見や社会的な意見ではなく自分が本当に大事にしたかったことに気づく
・急に視野が開けた感覚になる
・ずっと悩んでいたことがバカらしく感じるようになる
ご相談者様の真の要因を見極めた結果がこちらです。
このご相談者様の場合は、心の奥底で感じていた本音が「突き抜けたいと思っていない」ということでした。メンターや知人で事業を拡大させている人たちの影響を受けて「突き抜けたいと思い込んでいた」ことが分かったのです。
真の要因に対してこれからどうするかを決めていく
ここまで整理して分かった真の要因「突き抜けたいと思っていない」を軸に、これからどうしていくかを見出していきました。
その結果がこちら。
最初:突き抜けられないことが悩み
▼
整理後:やりたいことじゃないから今の仕事で突き抜けなくてOK
まさかのまさか…
最初に悩みだと思っていたことがそもそも違った
忙しい日常の中で感じている悩み・課題は、自分の本心ではなく頭・思考だけで考えて決めたものになっていて、気持ちが乗らない、心が動かないものになりがちです。
これは今回のケースに限らずよくあることですが、真の要因まで整理して掘り下げていくことで、そもそもの問題を見誤っていることに気づけます。
このご相談者様の場合も、最初は突き抜けられないことが悩みと言っていたのに、整理が終わる頃にはそもそも突き抜けたいと思っていないということが分かりました。
突き抜けるという「本心が望んでいない結果」に向けて行動していたということが分かったのです。カレーが食べたいのに、必死で筑前煮を作ってたみたいな話です。
もし、ご相談者様が本気で突き抜けることを願っていたら、実力も行動力もある方だったので、きっと突き抜けられていたはずなんです。にも関わらず、思ったような突き抜け感は得られていませんでした。
「元も子もない」と感じるようなことが真の要因かもしれない
この事例を見て「元も子もない」「逃げじゃないか」と思ったかもしれません。
その見方も一理ありますが、普段から思いつくような真っ当すぎる解決策の場合は、結局、悩み・課題が解決されず、堂々めぐりになります。
なので、繰り返される悩みや終わりが見えない課題のような根深いテーマの場合は、「元も子もない」「最初の悩みと全然違うところに来た」くらいの感じがちょうどいいのかもしれません。
<概念版>
要因のつながりを整理することで、真の要因を突き止められるようになる
最後にここまで事例で説明してきたことを概念的にまとめます。
1:悩み・課題が解決しない時にありがちな状態
2:つなげて整理する
3:つなげて整理したものを冷静に俯瞰&内観しながら真の要因を突き止める(≒隠し扉を開ける)
4:真の要因に対して打ち手を見出していく
+α:課題が複雑化していたり、関係者が多い時
課題が多い時や、関係者が多い時は悩み・課題も複雑になりがちです。
そのため、いきなり要因に着手せず、課題を整理し、その上で真の要因を突き止める方法も有効です。
根深い悩み・課題解決の流れ
悩み・課題の整理
→要因の洗い出し
→つなげる
→俯瞰&内観で隠し扉を開ける
→真の要因を突き止める
→真の要因にアプローチ
このような流れで解決までの道筋を描きます。
最終的にはやってみないと分かりませんが、丁寧に紐解き、見える化することで真の要因を突き止め、そこから導き出した解決策は納得感が強くなりやすいので、その後の行動変容にも影響します。
・軽い悩みや課題ならパッと思いつく要因にすぐにアプローチ
・根深い悩みや課題なら、今回お伝えした方法で真の要因にアプローチ
といった使い分けができるといいのではないでしょうか。
この記事の内容をあなたの今後の悩み・課題解決の一つの考え方としてお試しいただけると嬉しいです。
最後にお知らせ
自力でやってみても、要因のつながりが整理できない、隠し扉の先にいけないという方には、今回ご紹介した根深い悩み・課題を解決する一連の流れを行う、問題解決セッションを行なっております。
根深い悩み・課題を終わらせる糸口を見つけたい方、苦しみに終止符を打ちたい方はぜひこちらもご利用ください。
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