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スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

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Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
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#スポーツ

睡眠の質を考えるときに重要なコトってなんぞや?の巻(アスリートに注目!)

睡眠の質はアスリートにとっても当然大事ですよね! 疲労回復には超重要ですし、パフォーマンスの向上、そして怪我の予防を考える際にも睡眠はとっても大事です。 特にチームスポーツをしてるアスリートはスポーツビジネスの都合上、夜に試合が行われる場合が多いため、睡眠の質をより真剣に考える必要があるかもよっという議論もあります。 大学スポーツでもそうですよね?日本の学生アスリートは夜に練習することが多い気がします。 そこでブラジルはサンパウロ大学の研究チームが、高いレベルでチーム

CSRよりCSV?今、スポーツ組織に求めらているものとは?

近年、多くの企業が社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibility)として、様々な社会貢献活動を行っていますが、スポーツ組織が行うCSR活動が社会に対して継続的にポジティブな影響を与え続けることはとても困難であるといわれています。 ↓プロスポーツチームのCSRに関する記事は以下より その大きな理由の一つに、スポーツ組織が行うCSR活動の多くは、彼らのコアビジネスとの関連が弱いという点にあります。 そこで、今注目をされているのが、CSV

感謝の気持ちを強く持ってるアスリートほどバーンアウトになりにくいかもという話

子どものころからよく家や学校で感謝の気持ちを持ちなさいって教えてもらいましたが、今日は感謝の気持ちを持っているとスポーツ選手にとってどんな良いことがあるか?というお話です。 過去の研究において、感謝の気持ちを強く持っている人ほど、人生における満足感や幸せ感、心身の健康といった私たちが大切にしたいと思っているものを得やすくなりますよということが分かっています。 こういう研究結果を見ると、私たちが子どものころに自分の親や学校の先生が教えてくれたことって、自分の人生においてもと

ランニングしてQOLを上げようぜ!ランニングとの付き合い方が大事だぞ!

昨今大人気のランニングですが、研究の世界では「QOLの向上」に良い影響があるんじゃないの?と議論がされ始めております、はい。 こんな疑問の解明に取り組んだのは、米国はテンプル大学の研究チーム。 スポーツ系のプログラムがとっても強い大学でございます。 本拠地はフィラデルフィアです。 綺麗ですが、キャンパスの北部はマジで危険な街です。。。

進化スポーツ心理学②

昨日に続き、進化心理学に関する視点からスポーツ心理学、エクササイズ心理学で扱われる重要なトピックを説明していきたいと思います! 進化と学習スポーツ心理学において、アスリートのパフォーマンスは非常に重要な研究トピックであり、長い間心理的な側面からいかにアスリートのパフォーマンスを高めるかというのは研究されてきました。 パフォーマンスの研究を行う際に、"学習"というのは切っても切れないものであり、運動学習などのより効率の良い学習は、より高いパフォーマンスの発揮に影響します!

進化スポーツ心理学①

本日は進化心理学の視点からスポーツ心理学、エクササイズ心理学を切っていきたいと思います。 進化心理学において、進化は、自然選択が今の人類の心と身体の作りを形成したという考えの基に成り立っている つまり、私たちの体は何億年もの地球の歴史の中で、生存し続け、子孫を残し続けるために、最適な身体の特徴と、心理メカニズムを形成してきたということです。 また、進化心理学では、心を以下のように捉えています。 心とは、すべての意識、無意識に反応し行動を形づくる情報処理の装置である。

女性アスリートはメディアにどのように扱われたいのか問題(アメリカの女子学生アスリートデータなのでご注意)

日本ではあんまりメディアの女性アスリートの扱い方が問題視されることが、そこまで多くないような気はするんですが、多様性とかジェンダーとかがより活発に議論されるアメリカではこの手のトピックは特にちゅーもくを集めてまっす! 簡単にバックグラウンドを紹介すると、「タイトルナイン」という1972年に作られたアメリカの法律があるんですが、それによると「男女差別しないで、様々な機会を男にも女にも同じくらい提供しろよ!」ということが決められたわけです。 この法律ができてから、かれこれ50

「スポーツファンの絆」には原始的な理由があった?

人の感情、考え方や行動。 皆さんは、どのように決まると思いますか? 育った環境や、周りの友人、学んだ大学など様々な要因を挙げると思います。 それでは、、、 あなたの感情や考え方や行動は、ヒトという生物として、既におおかた決まっていると言われたらどうでしょう? なんのことやら?と感じる人もいれば、そんなアホなと感じる人もいるかと思います。 簡単に言ってしまえばヒトも動物のように(動物であって)本能に従って行動するということです。

苦しい状況を成長の機会に変える方法!〜ケガをしたアスリートに注目〜

スポーツをやっている人が頻繁に悩まされるものといえば 「ケガ」ケガが原因で競技者としてスポーツをすること諦めたという人も少なくないのではないでしょうか? 私も実はその1人で、ケガは本当に私の人生に大きなインパクトを与えました! 近年、スポーツ心理学の世界で「ケガによる成長(Sport Injury-Related Growth)」というテーマでの研究が増えてきており、ケガによる成長に関する理論の構築がされるまでになってきています。 その理論によると、「ケガをして逆境に

スポーツがもっと楽しくなるマインドセットのお話!

皆さんは才能は生まれ持ったもので変えることのできないものだと思いますか? それとも、才能は、努力によってなんとでもできるものだと思いますか? もし、自分の上司やコーチなどに「君には才能がない」と言われても皆さんは頑張り続けることができるでしょうか? 今日はコーチと選手の才能をどう捉えるかというマインドセット(心持ち)が選手のモチベーションやポジティブ感情にどう影響するかというお話です。 才能をどう捉えるかという心持ちモチベーションの理論において、マインドセット(心持ち

アスリートの凶暴性は顔の幅と高さの比率からホントに予測できるのか Part.2

「顔の幅と高さの比率」は(これをfWHRと呼びます)胎児期に曝露したテストステロン量と関係があると言われています。 この比率が大きい人、つまり、幅広でギュッと長さが縮んだ感じの顔の人はテストステロンが高い可能性があることは以前の記事でも紹介しましたねー

15分のマインドフルネスプログラムでバスケットボールのフリースロー成功確率は上がるのか調べた件

「マインドフルネス」かなり市民権を得てきましたね。 ちょっとくどいかもしれませんが、マインドフルネスとは「今この瞬間に注意を向け良し悪しの判断をせずに受け入れる」ことを指します。 このマインドフルネス、鍛えることができるという話は以前にもしました。 よくあるマインドフルネスのトレーニングプログラムは数ヶ月行う必要があります(参考)。 そう、こんな声が聞こえてきそう、、、、、、 「いや、分かるよ。でもさ、数ヶ月続けるのって大変じゃん。」気持ち、わかります。

アスリートを救うたった90分の「ありがとうプログラム」の効果が良い感じです

※本日の記事は、最後に実際の「How to」も紹介しています。 アスリートは想像もつかないストレスと日々戦っていると言われています。 その始まりの多くは 学生時代です。

マインドフルネスのトレーニングが怪我の予防に役立つかもという話

スポーツを行う上で どうしても避けられないのが怪我! 私たちもスポーツをバリバリ やっていたときには怪我に悩まされました! そこで、 今日はマインドフルネスのトレーニング が怪我の予防に役に立つかも? というお話です!