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スポーツ科学研究「恵比寿の巻」

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Sport X Management Lab.がまとめるスポーツ科学関連の学術論文まとめ(百本セット)。
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#アスリート

アスリートが問題を起こしたらとりあえずスポンサー契約は打ち切った方が良いっぽい件

スポーツ選手の不祥事って世界的にも結構頻繁に起こっていて、スポンサー会社からすると、、、 「どのスポーツ選手と契約すれば良いのか」って迷いや「こいつ問題起こしたりしないよな?」っていう不安はツキモノのようですねー。 実際、大したことない案件で、ガンガン責め立てられ、立派な「不祥事」になってしまったケースだってあります。 企業とアスリートのスポンサー契約企業とアスリートのスポンサー契約って、色々考えなきゃいけないことがあるんですが、今回の研究ではスポーツ選手が問題を起こし

スポーツは「タフな人間」を育てるのか問題

スポーツをすれば色々と良いことがあるぜ! っていう考え方を疑いもせずに受け入れている方々は少なくないのでは? でもそういった考え方って、実はキケンなのではと思ったりします。 なぜかというと、スポーツによるタフな人間形成説を肯定すると、スポーツしていない人はスポーツをしている人よりも弱いっ!って言っているようなもんだからです。 ボクは今までスポーツしてきたけど、はっきりいって全くタフじゃねー! 逆にスポーツしてこなかったのに超タフな友達もたくさん知ってるぜー そこで「ス

ドラフト一位はひとつのスポーツだけをずっとやってきたわけじゃないぜって話

皆さんこんにちは! 皆さんは子どもの頃、ひとつのスポーツを集中してやっていましたか?それとも、色んなスポーツをやっていましたか? 少し前の記事になりますが、ひとつのスポーツを集中的に行っていると怪我をする可能性が高くなってしまうという記事を書きました↓↓ 日本では、スポーツ選手の多くが小さい頃からひとつのスポーツを集中的にやっていることが多いと思います。こういった、小さい頃からひとつのスポーツを集中的に行うことによって、より専門性を高めることをアーリー・スペシャリゼーショ

トップアスリートは幸せなのか?

皆さんお久しぶりです。更新が滞ってしまって申し訳ありません。 スポーツ選手の世界的な活躍を国としての目標に掲げている国は少なくありません。日本もその国の一つで、実際にオリンピックでより多くのメダルの獲得を目指すというのことも国の政策のひとつとして掲げられています。 そこで本日は、世界の舞台で活躍するようなトップアスリートたちは幸せなのか?というお話です。 過去の研究では、世界で活躍するようなトップアスリートでも、半数またはそれ以上の方たちが精神的に何かしらの問題を抱えて

青少年の身体発達の早さが、将来の活躍にまで影響するカモって話(8年もサッカー選手を追跡調査したぞ)

子どもたちのスポーツにおけるパフォーマンスを考える時は、色んな要因を考慮しなければなりません。 例えば、子どもたちのパフォーマンスは生まれた月によって影響を受けるカモとか、 カラダの発達が早い子どもと遅い子どもには、それぞれ得意分野があるよーなどです。 絶賛成長中の子どもたちのパフォーマンスは、予測が非常に難しいんですが、タレント発掘に大きな影響を与えるので科学的に考える必要があるわけです。 そこで、「子どもたちの身体発達スピードはプロ選手になれるか否かにまで影響する

アスリートの幸福感向上は、〇〇の気持ちを持てるかどうかにかかっているという話

「スポーツは良いもの」と思っている方々が結構多い中、スポーツがもたらす悪影響は意外と見過ごされてることが多いです。 その中でも、 アスリートは幸福感は結構低いっていう研究結果があります。 特に高いレベルでプレーしている人たちは「まだまだ今の自分に満足できない」 「もっと高みを目指すぜ」って具合に、日々半端ないトレーニングを積んでいるわけ。 こういったガチンコメンタルが幸福感の低下につながっているという見解だそうな! そこで立ち上がったのが、台湾国立スポーツ大学の研究

ある親の行動が、子どもがスポーツを通してハッピーに生きるために大切という話

人がハッピーに生活を送っていくためのスキル(スキル = トレーニングで高めることができる)を"ライフスキル"といいます。 ライフスキルには、チームワーク(協力)、的確な目標の設定、タイムマネジメント(時間の使い方・管理)、感情のコントロール、コミュニケーション、社会性(人との関わり)、リーダシップ、問題解決能力が含まれます。 しかも、スポーツはそのライフスキルを高めるためにとても効果的というのが過去の研究ではすでにわかっています。 更にスポーツでの楽しみは、子どもの心の

カラダが小さい子は、大きい子にマジで負けてしまうのか問題

子どもたちのカラダの成長は非常に早いわけで、一年もあれば別人と思われるほど大きく成長します。 自分の子どもが3月生まれだと想像してみてください。 同学年の佐藤さんの子どもは4月生まれです。 佐藤さんの子どもの方が、約1年も先に産まれているわけで、カラダの成長は全くと言って良いほど違うわけです。 早生まれじゃない子どもたちは、カラダが大きいので(おそらく)優遇を受けて スポーツで活躍できたり、活躍の機会をたくさん与えられるというエビデンスは過去の記事でも紹介しました。

時差ボケについて調べた件

アスリートたちにとってコンディショニングは超大事なんですが、世界を股にかけて戦うアスリートは、、、 飛行機に乗って戦いに行くのであります!! つまり時差ボケを想定して、コンディショニングする必要があるんですねー。 実際米国とかは結構横に長いので、国内でも時差ボケになってパフォーマンスに悪影響が出る可能性もあります。

マインドフルなアスリートは、低ストレスで幸せだぜっていう研究

スポーツに限らずですが、マインドフルネスがパフォーマンスに好影響を 与えるという研究が蓄積されております、はい。 そしてその効果たるや 「マジかいっ!」っていうくらい すごいんですわ。 (注:研究の世界では効果量というもので判断したりします)

スポーツのパフォーマンスと(人差し指➗薬指の長さ)は、ホントに関係があるのか問題

人差し指と薬指の比率は いろんな要因と関係している ことは多くの科学研究で 確認されています。 例えば、収入との関係や

マインドフルネスは野球選手のパフォーマンスを高める"最強の心の状態”を作り出すか?

今日はいよいよ待ちに待ったプロ野球の開幕ですね! ということで今日は、野球に関するお話をしたいと思います!(野球に関係のない方でも読んでいただけます!) トップアスリートのメンタルとフロー皆さんはプロ野球選手やオリンピック選手などのトップアスリートは、メンタルがめっちゃ強いと思いますよね? しかし、実は多くのトップアスリートが心の健康状態を崩しているという事実があります。ある研究によると、約50%近くのトップアスリートが心の健康を崩していると報告している研究もあるほどで

スポーツ選手の凶暴性はアレを見ればわかるカモって話

今回のトピックである「スポーツ選手の凶暴性」ですが、凶暴性というとネガティブなイメージばかり浮かんでしまいますよね。 凶暴性の高い人の特徴: やる気に満ち溢れている(ポジティブ) スキャンダルを起こしやすい(ネガティブ) 組織に属すると、対立する組織をバッキバキになぎ倒す(ポジティブ?) ネガティブな側面が目立つ気がしますが、考え方によっては組織にとって凶暴性の高い人材は必要ではないでしょうか? 凶暴性は見た目で分かる?

スポーツの生れ月効果を再考するよ(特に女の子に注目!)

生まれ月効果ってそもそも何?生まれ月効果っていわれる現象がスポーツの現場でちょくちょく報告されるみたいなんですが、みなさんこの生まれ月効果って何か知ってました?実はこの効果、結構前から科学されてるので、科学好きの方はご存じかもしれません。 簡単にいうと「早生まれの子どもたちは他の子に比べてスポーツであんまり活躍できないかも」っていう話です。実際プロスポーツ選手を調べても、早生まれより4-6月に生まれた選手の方が多いっていうデータもあるみたいですよー 生まれ月効果はなぜ起こ