【感想149】ヴェノム:ザ・ラストダンス
『モービウス』『マダム・ウェブ』をはじめとしたSSUはだいぶ評判が悪い。そんな中でもようやっとる、の範疇で『ヴェノム』シリーズが続いてきた理由が詰まってると思う。
先行上映がDolbyとIMAX限定だったので都合がついたIMAXで見たけれど、これはIMAXの恩恵はそこまでなかった気はするかなぁ
他人に勧めやすい ★★★★★
個人的に好きか ★★☆☆☆
6年間続いたエディとヴェノムのバディ物語としてはとてもいい結末になった。
アメコミシリーズではポストクレジットでの次作への伏線用意であったり、ヒーロー集合作品での都合をつけるための保険を用意するせいで、離別したとしても最後には再会したり復活したりと、元鞘に戻る展開でもおかしくない中でしっかりとシリーズ最終作に相応しい結末に落ち着いた。とはいえ復活する布石はあるっちゃあるけれど…
序盤からもこの2人のやり取りは結句面白いことをやっていて、ヴェノム自身も現代文化に適応しすぎたジョークを飛ばすしアクションも多様な見せ方をしてくれる。
正直このやり取りメインで1本撮れる。あんまりカップリング的な人物の見方は好きじゃないんだけれど、それを加味しても笑えるぐらい面白い。トム・ハーディの力の入れ方がよくわかる。
とはいえ肝心のシリアス寄りの話はいつものSSUという感じで、結構脆い。というかエディ達の話を除くと脆い所しかない。
3作目にして多数のシンビオートたちが登場・活躍する。んだけれど、あまり気持ちが高ぶらない。
これは実際に本編を見るとよくわかる部分ではあるけれど、シンビオートたちがとにかく雑な登場と退場を繰り返していく。加えてシンビオートたちを取り巻く背景情報が2,3往復のやり取りでふんわりと伝えてくる程度なので、今作初登場で主要人物っぽいのによく知らない人のまま終盤まで来て、重要な戦闘シーンで活躍する。なんだけれど、敵がヌルとその仲間たちでかつほぼ不死身という無茶苦茶っぷりで、短時間だけ善戦に持ち込むのが精いっぱいのまま戦線離脱するので、すごい奴が来たぞ!ていう興奮がないまま終わる。
3部作を公開できるまで伸び続けた『ヴェノム』の最後として相応しいラストだし、過去作を見たことあるならとりあえず見に行って損はない、ぐらいの面白さだったと思う。
SSUとしてはエディの目的地を聞いたら何したいか察するし、一応再来月にも新展開は見れるしでまだまだ余地はある段階なので、実はまあまあ楽しみにしてる。(照)
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