女神テーミスの剣――高下義弘のnote

編集者、取材記者、ライター、リサーチャー。1998年にデジタル経営分野の編集記者として…

女神テーミスの剣――高下義弘のnote

編集者、取材記者、ライター、リサーチャー。1998年にデジタル経営分野の編集記者としてキャリアをスタート。今はウェルビーイングやインクルーシブ・デザインが主なテーマ。瞑想ファシリテーターとしても活動中。瞑想歴約20年。女神テーミスとはギリシャ神話に登場する真実の女神。

マガジン

  • 心が整う瞑想ノウハウ

    20代の終わりから瞑想を続けて約20年。統合失調症的な症状を寛解させるなど、たくさんの恩恵を得てきました。これまでの実践を経て得た、心が整う瞑想ノウハウをお伝えします。

  • 日本弁天巡礼

    日本の民にこよなく愛されている「弁財天」。弁財天またはそれに準ずる女神を祀っている神社仏閣を気ままに紹介しながら、日本の文化を探っていきます。

最近の記事

4月19日、瞑想体験会&お話会のおさそい

今回は、私が多々恩恵を受けている、「瞑想」に関するイベントのご案内です。 4月19日(金曜日)の夜18時30分から、東京都文京区の会場にて、私の仲間とともに、瞑想体験会&お話会「形而上学の夜&誰でもできる瞑想会」を開催します。 私をはじめ瞑想ファシリテーターのナビゲーションを通じて、より深い瞑想が体験できます。 初心者の方にも十分に深い瞑想を体験していただけますし、経験者の方にはより質の高い瞑想を体験していただくことが可能です。 ご質問やお申し込みは、soulmate

    • 「絶対値による会話分析法」のメモ――時代を読み解くツールとしての可能性

      このnote記事では、人類学者のエマニュエル・トッド氏が自著にて紹介している方法論について触れたいと思う。その方法論は、「絶対値による会話分析法」というものだ。 具体的な方法としては、分析対象となるテキストや一定期間内の会話から、特定の話題(=単語、キーワード、フレーズ)の頻度がどのくらいあるのか、あるいはその頻度は以前から増えたのか減ったのかを計量する。 この方法論は、それらテキストを発信している人物やグループ、あるいは特定の社会層が、何に関心を持っているのかを推測する

      • 仮説演繹法を、記事の企画・執筆に生かす

        発信する記事が備える説得力は、記事の企画を練り、取材をどう進めるかを考える段階、つまり記事の構造づくりの段階で決まってくる。この段階において、すでに学術分野で確立されている論理構築の方法論をひな形として参照しておくことは、大いに役立つ。 以前、私のnoteで「アブダクション」について触れた(記事:アブダクティブ・アプローチとは何か:『才能をひらく編集工学』より)。アブダクションとは科学的発見の方法論のひとつで、目の前に見られる異質な現象や新たな現象に対して、仮説を当てはめつ

        • 瞑想の質を高める「イメージ」について

          私は20代の終わりから、瞑想を習慣にしてきた。途中で挫折していた時期も度々あったが、それでも「瞑想しよう」と思い立ち、何らかの形で生活習慣に組み込んできた。その結果、約20年間、瞑想に取り組んできた計算になる。つまり、私の人生の3分の1以上は、瞑想と共にあったわけだ。 なぜ、私はこれほどに瞑想に熱心に取り組んできたのか、その理由は自分でも明確ではない。ただ少なくとも、人類にとってこの瞑想は、普遍的な取り組みだったのではないかと思う。仏陀やイエス・キリストといったいわゆる偉人

        4月19日、瞑想体験会&お話会のおさそい

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        • 心が整う瞑想ノウハウ
          2本
        • 日本弁天巡礼
          8本

        記事

          3月15日金曜日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          私が多々恩恵を受けている、「瞑想」に関するイベントのご案内です。 3月15日(金曜日)の夜18時30分から、東京都文京区の会場にて、仲間とともに瞑想体験会&お話会「形而上学の夜&誰でもできる瞑想会」を開催します。 私ほか専門の瞑想ファシリテーターのナビゲーションを通じて、参加者の皆様には、より深い瞑想を実践していただけます。 初心者の方にも十分に深い瞑想を体験していただけますし、経験者の方にはより質の高い瞑想を体験していただくことが可能です。 ご質問やお申し込みは、s

          3月15日金曜日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          「知性の発達プロセス」という重要な概念について:『なぜ人と組織は変われないのか』が示したもの

          本来であればもっと注目されていて良いはずの概念が、いまだメジャーになっていないケースがある。その1つが、「成人の知性の発達プロセス」であると考えている。 ロバート・キーガン氏とリサ・ラスコウ・レイヒー氏は著書『なぜ人と組織は変われないのか ― ハーバード流 自己変革の理論と実践』(英治出版)にて、この概念を端的に提示している。 両氏は、成人発達理論の研究者である。成人発達理論とは、発達心理学の一分野。人間は成人後も成長し続けるという考え方に基づき、発達の様相や条件を理論化

          「知性の発達プロセス」という重要な概念について:『なぜ人と組織は変われないのか』が示したもの

          「人は言語空間の中に生きている」

          脳機能科学者の苫米地英人博士は「現代人は言語空間の中に生きている」との主旨を述べている。私はこれを受けて「なるほど」と思った。 例えばだが、法律は言語で書かれている。そしてこの法律に則って自分を含めた多くの人が行動を起こしている。つまり、我々現代人は言語により規定された社会空間の中で生活を営んでいると解釈できる。 そこから考えると、私たち現代人は、言葉を扱う能力――いわば「言語運用能力」を一定以上に高めることが、現代社会を生きる上での必須事項と言える。 言語運用能力とは

          「人は言語空間の中に生きている」

          文章を書く人なら押さえたい、日本語文法の要点メモ

          長年、取材記者・編集者・ライターとして仕事をこなしてきたが、実は、日本語の文法について体系的に勉強する機会は、50歳の声が聞こえてくる最近まで一度もなかった。 国語の時間など義務教育課程で勉強したのかもしれないが、日本語の文法を丁寧に、かつ体系に理解できるような授業があれば、それはそれで何らかの印象として残っているはずだ。 そんな自分に危機感を抱いて読み下したのが、『日本人のための日本語文法入門』(講談社現代新書、著者は原沢伊都夫氏)だ。前書きによれば、日本語の文法には日

          文章を書く人なら押さえたい、日本語文法の要点メモ

          アブダクティブ・アプローチとは何か:『才能をひらく編集工学』より

          経営分野の取材記者や編集者の仕事には、研究者としての側面も存在する。研究者の最大の務めとは、(推察するに)人類社会の前進に資する普遍的な知を抽出することだ。そこから考えると、経営分野をフィールドとする記者・編集者には、ビジネス分野に資するある程度普遍的な知が抽出できることが望ましいし、潜在的に言っても、ある一定以上のレベルにはそれが求められているはずだ。 取材記者としての仕事であれば、取材した対象者の談話内容やそれらの周辺にある事実情報から、組織や場所や時代を超えて役に立つ

          アブダクティブ・アプローチとは何か:『才能をひらく編集工学』より

          2月11日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          私は瞑想を20年ほど続けてきました。50歳を目前にした今、瞑想はほぼ毎日欠かさず実行しています。私の人生において最も重要な生活習慣のひとつとなりました。 瞑想のメリットは多岐にわたります。まず挙げたいのは、瞑想状態に入ることで、雑念を統御しやすくなります。私はかつては心配ごとやその他諸々で気が散りやすい性質がありましたが、その結果、日常生活において物事に取り組みやすくなりました。 このメリットの延長線上にあるメリットがあります。雑念の統御が進むことで、「メタ認知」の力の向

          2月11日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          言語運用能力についてのメモ

          私は文章コンテンツをつくるという仕事柄、言語運用能力に関して並の人以上に関心を抱き続けてきた。 言語運用能力とは端的に言えば、言葉という道具を使って、自らの意思を固め、さらには外部に対して適切に表現する能力を指す。この能力の探求は、私自身の職業スキルを高めるだけでなく、私自身の人生をより良く変えることにもなった。また、伝達しうる言語運用ノウハウは、仕事やプライベートでお付き合いのあるビジネスパーソンの方々にも貢献するようにもなった。 このnote記事は、メモがてら、文化庁

          心が整う瞑想ノウハウ:肺を意識して呼吸する

          かつて心身の不調に悩まされていた私は、20代の終わりに瞑想や気功法の存在を知りました。それ以来、今に至るまで約20年にわたり、ほぼ毎日、瞑想や気功法に取り組んできました。 私が抱えていた心身の不調には、身体的なものから精神的なものまで様々な症状がありました。そのうち特に悩まされていたのは、物心がついた頃からつきまとっていた、いわゆる統合失調症的な心身の不調――主に「頭の中に、自分のことを常に批判する他者がいる」状態――です。本格的にこれを自覚したのは30歳前後のことですが、

          心が整う瞑想ノウハウ:肺を意識して呼吸する

          江島神社・奉安殿(神奈川県藤沢市)【日本弁天巡礼】

          日本で広く信仰されている女神・弁財天(インド名:サラスヴァティ)。日本各地の弁財天信仰の軌跡をたどるのが、このシリーズ【日本弁天巡礼】である。 今さら、という気もするが、今回は「日本三大弁財天」の一つともされており、あまりにも有名な「江島神社」のことについて触れたい。 ここでは私が個人的におすすめするスポットを紹介する。それは江島神社・奉安殿(ほうあんでん)である。 ちなみに内部は撮影禁止なので、併せて江島神社の公式ホームページもご覧いただきたい。ご祭神|江島神社につい

          江島神社・奉安殿(神奈川県藤沢市)【日本弁天巡礼】

          暴言は物理的な暴力にも等しい:「突然キレる」は自分のせいなのか?

          私は若い頃、しばしば、他人の暴言・嫌味を受け、我慢に我慢を重ねた結果、突然「第二の自分」が、いつもの自分を乗っ取ったかのような状態になっていました。 そうした状態のとき、私は不意に、かつ突発的に、自分から手を挙げたり、相手に物を投げたりして怒りを示してしまうことがままありました。言い訳のように聞こえるかもしれませんが、本当に普段の自分が意識空間の脇に追いやられ、まったく違う自分が暴言を吐いたり暴れたりするのです。 その際の雰囲気としては次のようなものです。私という「本当の

          暴言は物理的な暴力にも等しい:「突然キレる」は自分のせいなのか?

          1月27日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          このnoteでは何度となく、瞑想の重要性をお伝えしてきました。瞑想はメタ認知の力を鍛えられる重要な手段です。メタ認知の向上は、仕事力のアップはもちろん、自己観察力の向上を通じて、より高いQOL(Quality of Life)の達成も見込めます。 今回はイベントのご案内です。この1月27日土曜日に、仲間とともに瞑想体験会&お話会「形而上学の夜&誰でもできる瞑想会」を開催します。 瞑想ファシリテーターのナビゲーションを通じて、より深い瞑想を実践していただきます。初心者の方に

          1月27日、瞑想体験会&お話会のお知らせ

          「ハラッサーへの殺意」は実は、「母親への殺意」のあらわれだった

          私は幼少期、母親から数々のハラスメントにさらされていました。一方、父親は「とんでもない性格を備えていた母親から逃げていた」(本人談)そうです。 母親からのハラスメントは当然ディスカウント(相手の人間としての価値を低める行為)ですが、結果として、私はパートナーである母親を放棄していた父親からも、間接的ではあるものの強いディスカウントを受けていた格好と言えそうです。 私は小さい頃から頭の中で、「こんちくしょう」「なんでおれはこうなんだ」といったネガティブな言葉が浮かびがちで、

          「ハラッサーへの殺意」は実は、「母親への殺意」のあらわれだった