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実は自分も、福祉っぽいかも。 | SWLABに関わるひと | Vol.2

SOCIAL WORKERS LAB(ソーシャルワーカーズラボ)は、「ソーシャルワーカー」という概念を介して、多様な人びとが出会い、関わり合い、問い、学び合う社会実験プロジェクト。

そんなSOCIAL WORKERS LABで活動するメンバーは、学生、クリエイティブディレクター、デザイナー、プランナー、建築家、ライター、コーディネーター、社会福祉法人、NPO法人、株式会社など、福祉に関心があった人からそうでなかった人まで、いろんな分野からいろんな人が集まっています。

SWLABには、どんな人が関わっているのか。プロジェクトの運営メンバーを、今回から3回にわけてご紹介します。

トークメンバー紹介

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プロジェクトマネジャー 高田 亜希子
京都大学工学部建築学科卒業後、ベンチャー企業の人事採用担当を経て、コーチング会社に転身。ビジネスパーソン向けにコーチングを実践する。出産、夫の転勤、起業経験などを機に、それまでの生き方・働き方を見直すに至り、現在はプライベートとビジネスに境目を引かない複業家として活動。(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコー チ。Art of Coaching修了。大阪在住。2児の母。

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アシスタントマネジャー 森 美樹
1986年生まれ。東京都出身。給食をつくる仕事にあこがれ、管理栄養士になるために大学へ。卒業後、学生寮やホテルを展開する企業に入社。献立開発の業務に3年携わる。結婚を機に関西に移住。出産後の復職にあたって働き方に悩んでいたとき、高校の同級生が勤務するFACE to FUKUSHIに出会い入職。福祉業界は未経験だが、自身の潜在的な福祉マインドに気づき、ソーシャルワーカーという自覚のもと日々奮闘中。一般社団法人FACE to FUKUSHI事務局。

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学生インターン 京都大学文学部/越境ことはじめ 発起人 大澤 健
1997年滋賀県生まれ。「境界」や「線引き」の問い直しをテーマに、越境ことはじめを2020年に設立。固定化された認識や関係をほぐし、個人や社会の切実な問題に光を見出そうとプロジェクトを展開。地元への思いも強く、滋賀県基本構想審議委員、滋賀学生コミュニティ kaname代表なども務める。2020年8月よりSWLABに参加。京都大学文学部西洋哲学史(近世)専修。2021年3月卒業見込。

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学生インターン 北海道医療大学リハビリテーション学科/地域貢献学生団体ONE 代表 鷲谷 建
秋田県秋田市出身。2000年1月1日生まれ。秋田商業高校では甲子園出場のための日々を送る。大学進学をきっかけに北海道当別町へ。ひとりの高齢者との出会いをきっかけに「地域と学生をつなぐ」ことをミッションにした地域貢献団体サークル「ONE」を2019年設立。高齢者のためのゴミ出しや雪かきサポート、自宅訪問による交流など、地域内のさまざまなニーズに応える活動を展開。2020年9月よりSWLABに参加。北海道医療大学 リハビリテーション科学部 理学療法学科3年。

1、SOCIAL WORKERS LABに関わるきっかけ

学生が 「いい!」 と言わなきゃ、意味がない

今津:こんにちは。SOCIAL WORKERS LAB(以下SWLAB)の今津新之助です。
「SWLABに関わるひと」。今回は第2回目ということで、SWLABの立ち上げメンバーに登場いただきます。うち2名は大学生ですが、SWLABでは大学生もメンバーの一員となって活動を展開しています。みなさんには、SWLABに関わるきっかけや、活動を通じて感じたことなどについて語ってもらえたらと考えています。
早速ですが、まずは自己紹介もふまえて、SWLABに関わるようになった経緯をお話しいただけますか。それでは高田さんからお願いします。

高田:SWLABプロジェクトマネジャーの高田亜希子と申します。はじめに私の簡単な経歴から、お話しさせていただきますね。私はこれまで、さまざまな分野の仕事を経験してきました。社会人になって最初に働いたのが、ネット広告のベンチャー企業。新卒採用担当として、学生が新入社員として会社に入り、社会人生活をスタートするところまでが私の仕事でした。その後、中途採用も担当するようになったり、キャリアを積んでいくうちに入社後の人材育成にも関わりたいと思うようになり、コーチングの会社へ転職。
20代後半に結婚、出産し、ときを同じくして東日本大震災が発生。これまでの価値観が大きく揺さぶられ、これからどう生きていこうかと真剣に考えました。当時は東京に住んでいましたが、夫の起業を機に拠点を大分県へ。子育てしながら大学の事務職員をしていましたが、ずっと「自分はどんなふうに生きていきたいのか」ということを考えていて。私は、自分を必要としてくれる人や組織に貢献したい。そんな想いでもう一度コーチングを学び直そうと思い立ち、子どもが小学校へ入学するタイミングで、地元・大阪へ家族でUターンしました。
そして、大阪から通うことにしたコーチングスクールで今津さんとの出会いがありました。自分のやりたいことや考えなど、いろいろお話するなかでお声かけいただいたのが、SWLABの立ち上げのことでした。福祉に携わるのは初めてだったのですが、福祉と関わる「関係人口」を増やすなどのビジョンを聞き、直感的に「これはやるべき!」とジョインしました。2019年の夏のことでした。

今津:ぼくは「個人」でありながら「チーム」で仕事をしていく人たちのネットワークをつくっていこうと動いていました。高田さんは未来志向で、新しいステージへと踏み出していける感性と行動力がある。そんな人とSWLABという場づくりができたらと思い、お声かけしたんです。さまざまなプロジェクトのチームビルディングからプロジェクトマネジメントまで、重要な役割を担ってもらっています。

続いて、学生メンバーをご紹介します。SWLABは、これからの社会のまんなかに立つ彼ら学生メンバーの感性を大切にしています。彼らが「いい!」と思えないプロジェクトでは意味がない。今日は、ぼくもいつもいろいろ相談させてもらっている二人に来ていただいています。まず「ざわけん」こと、大澤くんよろしくお願いします。

大澤:京都大学文学部の大澤健です。ぼくとSWLABとの出会いは2020年2月。2月15日に京都市内で開催されたSWLABのトークイベント「やさしいふつうとこれからの働き方」に登壇されていた精神科医の高木俊介さんに惹かれて参加したことがはじまりでした。
ぼくはもともと福祉に強く関心があったわけではなく、福祉という言葉をあまり意識することなく生きてきました。大学の専攻も西洋哲学史で、福祉とは関係がありません。大学外で関わってきたのも、主には地域と教育。地元の滋賀県では基本構想の策定に携わらせていただいたり、地域の若者のコミュニティをつくったり。教育では、さまざまなイベントの企画や場づくりに関わってきました。あまり一貫性がないようにも思えるかもしれませんが、これから社会がどうなるのか、ぼくたちはどう生きていくべきなのか、というのが共通して根っこにはあります。SWLABに参加したのも、そんな自らの問いの答えを見出せる可能性を感じたからです。

今津:2020年2月の京都でのイベントで初めてお会いしましたね。「ざわけん」は不思議な人でした(笑)。話を聞くと、哲学を学びに京都大学へ進学したけれど、哲学史の勉強がしたいわけじゃないと言う。就活することにもピンときていないと言う。それでいて社会のことをマジメに考えていると言う。ぼくはざわけんに対して、「生きることにものすごく真剣な人」だと思いました。彼と出会って、いわゆるぼくたちオトナが若者のことをわかったつもりで企画や運営をしてしまうと、SWLABはきっとダメになるだろうと思ったんです。それで、学生メンバーを主軸にしたプロジェクトにしようと。それでは鷲谷くんもお願いします。

鷲谷:北海道医療大学リハビリテーション学科に所属し、自らが立ち上げた「地域貢献学生団体ONE」の代表を務めている鷲谷建です。自分は秋田県生まれの秋田商業高校野球部出身でして、高校時代は甲子園をめざして3年間野球漬けの毎日でした。携帯をもったのも高校3年の最後の大会が終わってからで。高校野球引退を機に、野球以外の将来を考えました。まわりを見渡すと叔父が秋田県で歯医者、姉が医者。医療系や福祉系が身近にあることに気づき、自分は理学療法士をめざそうと北海道医療大学へ進学しました。
地元・秋田でも少子高齢化や人口減少は進んでいて、リハビリ職や医療職なら地域のために何かできるんじゃないかと考えていたんです。ところが実際に病院でリハビリ現場を経験したときに、このままではいけないんじゃないかって思った。この病院のリハビリは、患者さんが地域でどんな生活をしていたか、ちゃんとわかってやっているんだろうか?って。地域で生活することを目指すリハビリなのに、病院のなかで閉じこもってやっていることに違和感をおぼえた。もっと地域の中から生活を支えていきたいと興味をもったのが、福祉の世界でした。
今津さんとSWLABとの出会いは、まったくの偶然なんです。20年2月に学生団体のメンバーで飲んでいたところ、同じ居酒屋でぼくがお世話になっている社会福祉法人ゆうゆうの職員さんと今津さんが飲んでいたんですよね(笑)。
そこでお話しして、Facebookを交換して、ぼくの思いや活動を知ってもらって、そこからSWLABに誘っていただいたという経緯になります。

今津:鷲谷くんは、リハ職でありながらもっと地域に根付いたケアをやっていかないといけなんじゃないかと、危機感や課題意識をもっていますよね。

鷲谷:はい。自分の問題意識をSWLABから発信していき、福祉や地域の未来のつくり手になりたいと思ったのが、SWLABに参加させてもらった大きなきっかけですね。

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潜在的にソーシャルワーカーでした

森:SWLABアシスタントマネジャーの森美樹です。FACE to FUKUSHIの事務局スタッフとして働いています。前職は管理栄養士をしていました。自分が考えた料理で笑顔をつくって、喜んでもらえる仕事。そんな管理栄養士になりたくて、資格をとるために大学へ進学。卒業後はホテルや学生寮を運営する会社に就職し、念願だった学生寮の献立を考える仕事に就くことができました。やりがいとともに楽しく仕事できた3年間。その後、結婚を機に東京から関西に移住し、部署異動で別の業務も経験しました。派遣社員として製薬会社でCSR活動を企画する部署で働いたことも、いい経験として今につながっていると思います。そして、産休・育休から復帰しようしたときに出会ったのが、FACE to FUKUSHIでした。
「福祉」という言葉のつく仕事は経験したことがなかったのですが、考えてみたら学生寮には耳の聞こえない人がいたり、車椅子の人がいたり。障害のある友達もいたので、なんというか「福祉的なマインド」というのは、自分のなかにあったのかもしれないと思いました。なにより福祉に関わりたい若者を増やすFACE to FUKUSHIのビジョンに共感。入職して2年目の昨年夏に、法人理事の今津さんにSWLABにとお声かけいただき、今に至ります。自分ももともと非福祉系なので、何かお手伝いできるんじゃないかと思いながらやっています。

今津:FACE to FUKUSHIは、福祉を学ぶ大学生が福祉業界に就職していかないことに課題意識をもって活動をしてきた団体。5、6年かけて、福祉学生が福祉法人に進む流れは一定の成果を得ることができました。
そして、その先さらに社会福祉や福祉法人がよりよくなっていくための次のステップが、SWLABというプロジェクト。これからは福祉の外にあるエッセンスを、福祉業界にブレンドさせて新しいことを生み出していくことが重要だと思っています。SWLABの立ち上げを一緒にやりたいと思い描いたメンバーは、これまで福祉をやってきていない人、でも福祉的なマインドをもっている「福祉っぽい人」でした。今日は、そんなメンバーが集まっています。

2、SOCIAL WORKERS LABに関わってみて

「だいじ」 ではなく
「おもしろい!」 って伝えたい

大澤:SWLABでぼくは、プロジェクト全体の運営に携わっています。同時進行するプロジェクトを有機的に結びつけ、全体として血を通ったものにしていくにはどうすればいいかを試行錯誤していますが、その過程で日々新しい問いがどんどん生まれ、気づき学び続けられるこの環境にまずは感謝しています。ぼくは、そもそも「福祉」という言葉にものすごく広いイメージをもっていて、最初は正直ピンときていないところもありました。「福祉は大事」ってみんな言うだろうし、ぼくもそう思うけれど、じゃあ「福祉に関わろう」となるかっていうと、それはそうじゃないですよね。その「大事」と「関わろう」が最初は接続しなくて。
でもそこが自分なりに人に伝えられなかったら、ぜんぜん力がない。そこに葛藤があって、当初はもどかしさを感じていました。それが今ぼく自身、SWLABでの活動やショートステイの現場に入ることを通じて、「福祉は大事だよね」ではなく「福祉はおもしろい!」って心から言えるようになってきたし、語る言葉も随分変わってきた気がします。それはSWLABに参加してからの数ヶ月での、とても大きな変化ですね。

福祉をやっていない学生とも、いっしょに

鷲谷:SWLABでのぼくの役割は、福祉に関心がなかった人に関心をもってもらうこと。SWLABは、福祉を他人ごとから自分ごとに、さらに自分ごとから社会ごとにしていく取り組みです。たとえば目の前のおじいちゃんを「なんとかしたい」と思った瞬間、まずは自分ごとになる。さらにそこからこのおじいちゃんを助けるために、社会にどう関わっていかなきゃいけないんだってところまで踏み込んでいく。それがSWLABです。
ぼくはSWLABに参加してから、さまざまな分野を専攻する学生たちに、福祉のイメージをヒアリングする活動をはじめました。そのなかで思うのは、時代の変化を感じている学生ほど、福祉に関心をもっているということ。「これからの時代をどう生きるか」を考えている学生は、すでに福祉にたどり着いているような気がします。そしてぼく自身もそういう学生でいたいと思っています。でも、自分はこのままじゃダメなんですけどね(笑)。
福祉の素晴らしさを知っているからこそ、福祉の人だけが福祉をやっていてはダメで、この問題を解決するのもSWLABの取り組みだと捉えていて。たとえばマーケティングとかアートとか、福祉をやっていない学生にもどんどん関わっていって、いろんな人たちと一緒にやっていきたいんですよね。

カタチのないSWLAB

森:こんなこと言うと怒られるかもしれないけれど、私がSWLABに参加したばかりの頃は「まだ何もカタチがないんだ」と思ってました。2020年2月に開催した「やさしいふつうとこれからの働き方」を経て、ある程度方向性が決まっているのかなと思いきや・・・。なので、最初はどう関わっていけばいいのか、よくわからなくて悩みましたが、何もないからこそ「こんな企画をやってみよう」とか「サイトも改修がいるよね」とか、より柔軟に取り組んでいけることに気づいてからは変わりました。
まもなくリリースするWebメディア「壤JYOU」も、スロージャーナリズム講座「MOVEON」も、ざわけんのダイアログ企画も、鷲谷くんの学生50人企画も、そのほかのどんな「福祉っぽい企画」も、率直に「お、いいじゃん、やろうよ」って思える自分がいたことが嬉しかった。
SWLABのメンバーは、非福祉系の学生やクリエイター、福祉業界の人もそうでない人もいろいろ。バラバラのところから集まって、でも、一人ひとりが向いている方向性は不思議とそこまで違っていない。なんだかとても貴重な経験ができていると感じています。

一人ひとりのギリギリに付き合う

高田:SWLABのメンバーは、みんなプロフェッショナル。学生メンバーも自ら団体を立ち上げるなど、これからの社会と向き合っている。正直、自分はここにいて大丈夫なんだろうかと葛藤してしまうくらいメンバーに恵まれています。だからこそ、関わってくれているプロフェッショナルなメンバーの持ち味が生かされる状況をつくることが、私の役割。メンバー一人ひとりがほかにも仕事や授業などあるなかで、限られた時間でどこまで納得感を高めながら進めていくのか、というところが難しさでもありますし、時間に追われてギリギリになったりもします。でも、そのギリギリに付き合うこと。信じて、最後のギリギリまで一緒にいることを心がけています。

社会を変えるために
いかに自分が変わるか

今津:ぼくらは社会に変化をつくりたいと言っているけど、それって実は、自分自身がいかに変化していくのか、ということでもありますよね。SWLABの一つのテーマは「解のない世界でいかに生きていくのか」。もがきながら、模索しながら、SWLAB自身が今もなお変化し続けています。

森:私のなかで大きな変化となったのは、福祉に関心がなかった人が関心をもてるようになるまでの流れのようなものを、メンバーと話し合って可視化できたことでした。こういう人が、こういうプロセスで福祉に興味をもつんだ!っていうことをあらためて感じられたこともあって、イベントの企画や広報など次に打つべき手が見えてきました。まるでジグソーパズルが一つずつはまっていくように、やっと今、外枠ができて、そのなかにメインのピースが生まれ出てきたところ。3月開催の「SOCIAL MEETing」で、現時点でイメージしているピースが、ようやく全部はまる感じなのかなと思っています。

大澤:何かプロジェクトを起こすときって、まず目指すゴールから計画的に逆算しながら進めていくのが常道なんじゃないかと思うんです。でも、そんな、ある種機械的なやりかたでは、SWLABが越えたい壁はとても越えられない気がします。SWALBは一般的な動きかたとはぜんぜん違くて、プロジェクトが一つの生命のように細胞を入れ替え、次々と新しく生まれ変わる躍動感のあるシステム。ぼくも言わばそのなかの一つの細胞です。そういうシステムのなかで自律的に相互作用しながら動くという、すごく不思議な感覚で活動しています。

誰もが実践しながら学ぶ場

今津:SWLABから次々と生まれているイベントについて、それが正解なのかどうか、ぼくには正直よくわかりません。だから基本的には、「メンバーのあなたが必要だと思うならやってみてよ!」というスタンスです。そんななか、SOCIAL WORKERS TALK2020「福祉の周辺」のVol.3「家族と福祉」の企画を高田さんが担当してくれています。これは高田さんにとってのチャレンジだよね。企画のプロセスで感じたことや今の想いをお話しいただけますか。

高田:自分のアイデアから企画がはじまり、ゲストの方へのご依頼など、さまざまな調整をここまでがっつり担当するのは初めてでした。もちろんメンバーにたくさん相談しながら進めていくわけですが、アクションは常に自分から起こさねばなりません。企画するって、こういうことかと思いました。
先ほど私は、メンバー一人ひとりのギリギリに付き合うと言いましたが、SOCIAL WORKERS TALK2020「福祉の周辺」のVol.3「家族と福祉」の企画では、私自身がみんなに付き合ってもらって。自分がひとりのつくり手として、そんな経験をできたことは本当によかったです。
SWLABは、社会人も学生も、福祉系も非福祉系も関係なく、一つひとつを実践のなかで学んでいける場所。みんな同じ立ち位置で、みんな本気でやっているんですよね。

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3、SOCIAL WORKERS LABでつくりたい景色

解のない社会と向き合うひとへ

森:誰かの役に立つ仕事をすること。これまでを振り返ってみても、それが私の人生の軸であるように思います。SWLABを通じて、誰か一人でも福祉に興味をもち、福祉に携わる人が増えたら嬉しいですね。
今年度は「裾野を広げる」とういうのが大きなテーマ。SWLABに興味をもっていただくことで、福祉の関係人口を増やしていきたいです。福祉って身近だし、3Kじゃないし、とってもステキなんだよってことを伝えられたらいいなと考えています。

高田:「私たち自身がソーシャルワーカーなんだ」って言えることが大切だと思っています。「じゃあソーシャルワーカーってなに?」と問われたときに、私が今しっくりきているのは「解のない世界を生きることと向き合う人」。正解はないんです。でも、葛藤しながらも、向き合い続けること。子どもたちは、たぶん私たちが学んできた方法ではない学び方をするでしょう。私たちが今、時代と向き合うことで、少しでも生きていきやすい未来に近づけたら嬉しいな。そんなふうに考えています。

大澤:SWLABはラボ。ぼくたちの社会実験は一つの仮説みたいなもので、正しいときも間違うときもあると思います。でも、そういう前提だからこそ違いを受け入れられるし、いろんな新しい動きに対する柔軟性や許容力が高く保たれています。これからどんな人と出会っていくのかわからないですが、新たな出会いを通してSWLABもどんどん変化していくと思います。それがSWLABのおもしろいところ。そういう予期せぬ出会い、それを通じたSWLABやぼく自身の変化が楽しみでなりません。

鷲谷:高田さんの話にもあったように、SWLABのメンバーそれぞれがソーシャルワーカー。誰かを支えるとか、応援するとか、人の背中を押す姿勢がチームとしての素敵なところ。ぼく自身にできることは、とにかく前に進んで、答えがない状況のなかで新たな道を開拓していくことかな。できることをこれからも一生懸命がんばりながら、みなさんから勉強させてもらいたいと思っています。

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SWLABに関わるひと
SWLABで活動するメンバーを関わりはじめたきっかけやSWLABを通して感じていることなど、一人ひとりを紹介しています。

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