ざっくりとした「将棋20級の認定基準」の、補足

昨日掲載したざっくりとした「将棋20級の認定基準」の補足です。

こども将棋教室ポポをスタートしたときにいろいろな将棋教室に段級位の認定基準を問い合わせたということは何度か書きましたが、おおまかにいうと「ルールをマスターしていたら20級」という基準が多かったです。

教室によっては級位を認定する前に入門クラスがあって、そこを卒業したら20級とか。

ただ、本当にルールしか知らない人は、対局ができるでしょうか。
何をどうしたらいいのか、初手に何を動かしたらいいのか、全く見当がつかないのではないでしょうか。

だから、
(1)将棋のルールを覚えていて、
(2)マナーも知っていて、
(3)対局中にどうしたらいいかわからなくなっても自力でなんとか前に進む道筋を見つけ出すことができて、
(4)勝った局面を勝ったと、負けた局面を負けたと認識できる

のが20級だと思っています。

大人でも、自玉が詰まされたときにまだ逃げようとして「あれ? おかしいな?」と思って1~2分考えてから「あ、詰んでる……」と気づく人はいると思います。
こどもならまれに、自分の玉が取られてもまだ駒を動かそうとする子だっています。
これらは、(4)の勝ち負けを認識できている状態とは言えないので、20級には到達できていないんじゃないかなと思います。

ほかにも1手ごとに「次は何を動かしたらいいですか」と聞いたり、何を指せばいいかわからなくなって混乱して泣き出したり、対局途中で「もうやらない」と言ってどこかに行ってしまったりと、駒の動かし方を知っていても終局まで自力でたどりつけないケースは多々あります。

これまでの20級に至るまでに私が指導した内容や認定時に見ているポイントをクリアしていけば、例え勝てないとしても、自分も相手も嫌な気持ちにならずに終局まで指せるのではないかと思います。

……というのを集約した結果「ルールをマスターしていたら20級」になると思われます。

たぶん、「ルールをマスターしていたら」の定義が将棋教室の先生によってバラバラなんですよね。

このへんの認識を共通にしていこうという動きはあるにはあるのですが、私も含めて各自が勝手にやっている状況なので結局はバラバラの認識になっています。

私が書いているこの級位認定基準のシリーズも、あくまでも私の教室での認定基準です。
こういうのは日本将棋連盟などの全国的、地球規模で信頼される団体がまとめてほしいのですが、現時点では実現性は低いです。

というわけで、やっぱり各自でまとめていくしかないのでした。

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