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スイスラボのハッピーカフェ vol. 2 レポート その2~ 「自分の好きなこと・得意なこと」

こんにちは。
Swiss Lab. Go for it ↗︎
スイスラボです!

去る11月7日に、スイス発🇨🇭女性のための異業種交流オンラインイベント『ハッピーカフェ』の第二回目を開催しました!
改めまして、ご参加くださったみなさま、ステキな時間をどうもありがとうございました。
イベントのテーマや狙いについては、先日お届けした記事でかなり熱く語りましたので、是非そちらもご覧ください。

当日の流れは次のようでした。

1 スイスラボのコンセプトと今回のテーマについての補足説明(“ikigai” チャート)→ レポート1
2 ブレイクアウト1回目「好きなこと・得意なことについて」(20分)
3 ブレイクアウト2回目「それをどうやってお金にする?」(20分)→ レポート3
4 全体会「グループセッションで印象深かったことをシェアしよう」(20分)→ レポート3

この『レポートその2』では、ブレイクアウトルーム一回目「好きなこと・得意なことについて」で話し合われた話題をレポートします。

今回の参加者のみなさまも、様々なバックグラウンドをお持ちでした。
ヨーロッパに移住して間もない方もいれば、在住歴20年越えのベテランも。

参加者の中で最も多かったのは、今現在お仕事を探し中だったり、どんな仕事がヨーロッパでできるのか模索中の方。
次いで多かったのが、現在お勤めされている方。今現在のお仕事の傍ら、何かもっと自分を活かせる仕事はないかな?と思い始めている方が多い印象でした。また、好きなことを仕事にしようとすでに計画を練っていたり、行動を起こされている方。そして現在すでに起業されて、すでに好きなことを仕事にされている方も。
そのほかにも、今は日本にお住まいだけど、将来ヨーロッパに移住して活動したい方もいらっしゃいました。

ですので、すでに好きなことと得意なことが明確にわかっている人と、それを模索中だという人、両方いらっしゃいました。結果、各ブレイクアウトルームで、ちょっとずつ視点の違うディスカッションが展開されましたが、いくつか共通する点も浮き彫りになったと思います。以下では、ブレイクアウトルーム横断スタイルで話題のまとめをお届けします。

自分の得意なことを仕事にしているけれども・・・

自分の得意なことを仕事にしている人って、幸せなんじゃない?と思いがち。でもでも、「ikigaiチャート」を思い出してみてください。

「好き」という情熱が薄いと、得意でお金を稼げていても「心地良いが空虚」になってしまうのです。実際、次のようなお声が意外と多くあったのでした。

今の仕事が自分に合っているので、特に新しい事を何かしようとは考えていないが、この仕事をずっとやりたいかは疑問。
今の仕事は自分の性格にあった仕事。逆に人をマネージメントしたりするのが好きじゃないので、自分でただただ仕事をしていたいタイプ。キャリアアップを目指す場合は、マネージメントをする仕事になって、上に行けば行くほど好きな実務対象とは直接関わらなくなる仕事になる。それがいやで、どうしようかと悩んでいます。そこでサイドビジネスをやれないかと考え中。
仕事は不得手というわけではないので、今現在得意なことで稼げている、と言える状況ではあります。でも、評価は良くてもなかなか昇進できず、生き甲斐になってないのが悩みです。なので、好きなコトを仕事にできないかな?と思い始めているところです。
今してる仕事は、好きな仕事という訳ではないです。周りに喜ばれるからやっている、という感じです。

いかに「好き」という情熱や気持ちが、ひとの活動の原動力になりえるか、言い換えれば、人生でいかに気持ちが生き生きとしていることが大事かということが分かります。まずは自分の気持ちに正直に、ですね。世間との折り合いは自分の気持ちを知った上で考えるもの、ということかもしれません。

得意なことがあまり好きになれない問題

コレを書いている、得意なことがそもそもあまりない筆者(ハイ、Yamayoyamデス)にはちょっと意外だったのですが、ほほぅ、と思ったのがこの問題。「自分の得意なことが、肯定的にとらえられなかった・・・好きじゃなかった」という問題。

ある参加者のお話ですが、こんなことがあったそうです(↓)。

私は得意なことを認めるのに時間がかかったんですよね。自分が得意なことが好きじゃなかった。(...)色々なことをお金に繋げるのが得意なんですけど、すぐにお金に直結してしまうのが、女性としてはよくないんじゃないのって言われることもある。

これは、「自分が得意なことが、世間的なジェンダー規範からハミでちゃってる」という事案と言い換えることができるかもしれません。特に日本では、女性がお金を稼ぎに働きに出ることが、一昔前までは肯定的に捉えられてはいませんでした。今でこそ共働きも増えましたが、女性がお金関係に機敏なことは、未だに肯定的に捉えられない風潮があるかもしれません。

何より、ご本人がそういうジェンダー規範的なものを内面化してしまって、自分で自分の特技を「良いことだ」と思えなかったことが、葛藤をより深くしてしまったのかもしれません。時間はかかってしまったようですが、今では葛藤を乗り越えてご自分の得意なことを活かして見事に活躍されていて、アッパレ!です。

でも何より、ジェンダー規範なるものがもっとユルっとしてくれるといいのにな、と思います。特に日本で。

自己理解と仕事

自己理解と仕事の関係性、そこにある葛藤など、皆さまからいろんな意見がでました。

仕事をする上で、自己理解は何よりも重要なこと。得意なことを仕事にしていくことで、認められて結果が出せる。そして自信がつく。そうやって成功していく人はたくさんいます。ただ、得意なだけで「好き」が欠けていると、いずれ情熱がなくなって仕事に飽きてしまいます。

自分が好きなこと・得意なことをちゃんと自覚して、仕事を意識的に選ぶというのは大事なこと。
ただ、好きなことや得意なことを仕事にしようとしても、環境が変わると難しくなることもあります。

〇△のデザインをほんとうはしたいけれど、スイスに〇△を作る職人があまりいないので、現物を近隣諸国に外注する形になってしまう。そうなると関税などの関係でコストがかかってビジネスとして成立しにくいのです。

こんな大人の事情から、好きなことではなくて得意なことを仕事にせざるをえない、という方。

スイスではドイツ語ができないと日本や英語圏にいたころに得意だった職種で仕事を見つけるのが難しい。

またまた言葉の絶壁マッターホルンの出現ですけれど、このように、仕事を得るにはまず語学を習得しないといけない、ということもあります。特にスイスは4つも公用語があり、たいていの場合モノリンガルで育った日本人にとっては、この言葉の壁は切実な問題です。とはいえ、別のルームから耳より情報がありましたよ!

チューリヒでは割と英語でも雇ってくれる会社がある。

のだそうです。英語で就職希望の方、チューリヒを狙ってみてはいかがでしょうか?

他のルームでは「自己理解と仕事」について、異なる視点のコメントもありました。得意なことって、無意識にできていたりするので、本人は自分が得意なことに気づいてないというケースが往々にしてあります。「人間の意識は、潜在意識が90%、顕在意識が10%の割合なので、自分の得意なことに気づくには、潜在意識を呼び覚ます必要がある」というご意見。なるほど、一理あります。自己理解を深めるために、自分の潜在意識に目を向けてみるのも有効そうです。

まとめると、仕事を選び取る上で自己理解はとても大事なこと。とはいえ、諸々の事情により、一筋縄ではいかないのが仕事探し・仕事選び。でも、自分の「好きなこと・得意なこと」をしっかり自覚し、そのバランスを見据えておけば、困ったときに行動の指針になります。大人の事情により好きなことを仕事にできないとき、「仕方ない。今のところは得意なことで食いつなごう」とハラを括ったり。「なんだか仕事にいまいち情熱が感じられない」とか「好きで頑張っているのに報われない」というモヤモヤを感じたとき、その原因を自覚して対処する指針になってくれたり、あるいは自分の現状に納得する理由を明確にしてくれるかもしれません。

今回も、レポートがかなり長くなりましたので、ブレイクアウトルーム二回目「好きなこと・得意なことをどうやってお金にする?」と「全体会」のレポートは、次の記事でお届けしたいと思います。

次回もどうぞお楽しみに!

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