雪かき中の頭の中。
「いいね!」
「いいじゃん!」
お客さんやバイトに、そう声をかけることが多くなったなぁ。
町内で一斉に雪かきの日。
もくもくと雪かきしながら、ふとそんなことが頭に浮かんできた。
髪型を大幅にイメチェンしたお客さんとか、
個性的なファッションの友人とか。
かわいいものが好きとか、
インスタに自分の写真を投稿することとか。
「それ、どうしたの」「もう若くないんだから、やめたら」「ふつう、しないんじゃない」
そんなふうに言われることもあるって。
私も高校生のときならそう言ってたかもしれない。
正直、個性的なファッションの人を見かけると
眉をひそめて、変じゃない?って陰口いってた。
高校生の頃の私と今の私の違いはなんだろう。
スコップがガツンと何かに当たる。
あー違った…
排水溝を目掛けて掘ってたのに、1メートルも掘ったのに…。
一歩隣をまた掘り進める。
高校生の頃はほんとに、
自分が未熟で恥ずかしい記憶しかない。
なんか、「こうでなければいけない」「こうしなければいけない」「普通はこう」みたいなものに自分自身ががんじがらめになってた。
自分がそういうのに縛られてるから、縛られてない人が許せなかったんだとおもう。
他人もこうじゃないといけない!普通こうでしょ!おかしいよ!みたいになっちゃう節があった。
今は、どうだろう。
心からやりたいと思った場所を作った。
やめとけって言われてもオムライスを作るし、
誰が読むのって言われても古本を置いてる。
インナーカラーは紫が抜けてピンクになってきた。
なんか、すごく自由に楽になっているなぁ。
自分を縛っていないから、他人を縛ろうとも思わない。その人がイキイキしてたら「いいね!」って思う。いい意味で他人にあんまり興味がない。
雪山の下の方は灰色に凍ってて、スコップでガンガンやってなんとか穴が空いた。
流雪溝、あった!
ようやくここを開けて、雪を捨てていくわけです。この辺で考え事どころじゃなくなった。
雪国はたいへんだ。
母が助っ人に来てくれて、ようやく雪かきが終わった。
2人で近くの温泉に行って、なんとなく最近のことを話してた。
休日、疲れて寝ていたいのにちょっと無理して彼氏とランチに出かけたこと。
帰ってきてから案の定寝込んで、お出かけに誘わないでほしかったと、モヤモヤしてしまった話。
でも彼はわがままなわけじゃなく、疲れてる私を元気づけたかったんじゃないの、と母。
うーん、なるほど…!
疲れて寝てたい時と、疲れたからこそ遊びに行きたい時、どっちもある。
けどそれは言わないと分からないよね、と話した。
そもそも自分でも分かってなかったのかも。
心と体は寝ていたいけど、
頭では「せっかく久しぶりに2人とも休みだし…」
「彼の休みを充実させてあげたい…」とかって考えてしまった。
良い関係でいるためには、自分がどうしたいか、どうしてほしいか、はっきり伝えたほうがいい。
そのためには、自分の心を自分でちゃんと、
分かってないといけないなぁ。
そんな話をしたり、つみたてNISAの話を聞いたりしてたらのぼせてきた。
帰ってビールのも。
そんな雪かきの日の考え事でした。
おわり。
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