この下に高田あり、といわれて。
スイミー は、上越市高田のまちにあります。
雪深い地域ではありますが、今年の1月は災害級の大雪に見舞われ、
工事も仕事も電車もストップ。
一晩で一年分の降雪量を超える勢いで、降り続けました。
雪は綺麗で静かでありながら、
おそろしい魔物のようでした。
そんな歴史的な大雪の、数日間のことを書きます。
高田のまちは道が狭く、雪を捨てて置けるところが本当に少ないです。
ところが、歩道と車道の間に流雪溝という溝があって、雪が積もったときは決まった時間だけここに水が流れます。
その時間だけは、町内の人が一斉に雪かきをして、雪を捨てることができるのです。
ここで雪かきをしないと車庫から車が出せない私は、仕事を遅刻にして雪かきに参加。
流雪溝の流れる時間はたった1時間程度。今までにないくらい集中してがんばりました。
町内を代表して流雪溝を流し、みんなに声をかけながらキビキビと歩き回る班長さんが、私に声をかけてくれて。
「お店、いつオープン?おれね、楽しみにしてんだ」と、にっこり。
近所の電気屋さんは、このへんは酒好きが多いから、嬉しいねえ、なんて話してくれました。
お店の予定地は町屋の角地で、一人で管理しているので、雪かきの範囲がおそろしいことに。
近所のご家族が、たくさん協力してくださいました。
パンケーキのようにこんもり積もった屋根雪を下ろすときは、
小学生の女の子が屋根下の車や歩行者を確認して、声をかけてくれました。
その子に撮ってもらった写真です。
いっしょにかまくらをつくったりしながら、少しづつ話が盛り上がるように。
「ねえここなんのお店?居酒屋?」
「う〜ん、居酒屋はちょっと違うかも。お酒あるけど、料理は少ないから」
「あっじゃあキャバクラ!?」
「キャバクラじゃないよ!よく知ってるな!笑」
「お酒ってことは、私これないの?」
「うーん、、、こっそり来てよ。宿題とか協力するよ」
「無料?!」
「無料じゃない!おこづかいもらってきて!笑」
からだはヘトヘトなのに、そんな何気ないやり取りで元気が出てしまいます。友達ができて、嬉しいなあ。またあそんでね。
今回の大雪で、上越各地に大きな被害があり、今でも排雪作業が続いています。
でも、雪が降ったからこその、特別な経験がありました。
さむくて、不便で、しんどいけれど。
やっぱり、しばらくはこのまちにいようかな。そんなふうに思った日々でした。
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