福田平八郎

ちょっと今日は文章だけ。


この頃描いている写生が、好きな日本画家に似ている気がしている。

好きな日本画家とは、福田平八郎。


好きになったきっかけの福田平八郎の絵はこちら↓
(以下リンク先割愛すいません)

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九段下の山種美術館に所蔵されてます。


グラフィックパターンシリーズという日本画に影響を受けたものを描いていた頃、特に気に入って眺めていた。



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こちらは回顧展で見た作品なんだが、この絵が、写真と実物の違いの差にびっくりした、まだ絵の何も知らなかった頃。

トリミングの妙か。

どこが好きかというと、配置感覚とかのデザインセンス的なものだったと思う。


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これなども、ある意味、素人でも分かるデザインの斬新さのある日本画の巨匠という印象が、福田平八郎だった。

アカデミックを知らない自分だが、巨匠の作品は図書館でしょっちゅう眺めていた頃だった。

いや、深みがやばいです。


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斬新なデザインセンスといえば、この「漣」という作品も印象深い。

確か銀地の絵だったと思うのだが。


こういう絵たちに影響を受けて描いていた頃がおよそ20年前。

いま描いている写生はべつに平八郎さんを真似しているわけではなく、写生するなら「こんな感じかな?」と思って描いている雰囲気が、偶然、平八郎さんに似ていると思いついて、どこか嬉しい気持ちになっている。(もちろん全く及びもしないわけだが)

そして、描いていて楽しいのも嬉しい。


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描いていて楽しいといえば、↑こちらの絵も回顧展で見たのだが、たぶん日常の台所の風景を絵にしたものだと思う。

この日常感覚が、写生というものの王道じゃないかと思ったりする。

というか、そういう日常感覚を描くことを写生と言う、みたいな感覚を自分は持っている、のかもしれない。


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このごろ雪が降るので必然、雪景色を描いている自分だが、平八郎さんもいくつか雪景色を描いていて、その一つ。↑

こうしてあらためて巨匠の絵を見ると、自分の至らなさに気づいてしまったりしてしまうが、それでも、好きだなあ、と思えるのが自分にとっての福田平八郎だと、時を経て思って感慨だったりする。


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↑これは確か福田の晩年の絵。

久しぶりにこうして福田平八郎の絵を見ると、かつては技術的なことを追いかけていたが、今は気分みたいなものに目が向いて、気分も一新な気分。

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