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「カメラマンは儲かるのか」の真実

こんにちは、中村です。
カメラマンという立場も人それぞれで、写真スタジオで働く人、経営する人、フリーランスで仕事を撮る人、マッチングサービスを使って集客をする人や、撮った写真を販売する人、それぞれです。この記事は私の立ち位置「フリーランスのカメラマン」から見た目線でのお話しをさせて頂きます。


「カメラマンって儲かるの?」

よく聞かれますが、これはその人の人生の立ち位置によって大きく異なります。夫婦で女性の場合で旦那さんがしっかり稼いでくれている人なら1件3万円の仕事を月に3件受けて、年間だと36日出勤で扶養内の100万円を売り上げることができるので労働日数に比較すれば「すごく稼げる」と言えると思います。 夫婦共働きで折半で、今なら夫婦で年1000万円くらいあれば普通の暮らしができるでしょうか。夫婦どちらかがカメラマンなら年に500万円、仮に1件3万円の撮影料金なら年に170件ほどの撮影依頼で目標到達できるので半年働いて半年遊べるような余裕のある生活スタイルが築けます。 妻が専業主婦で自身が一馬力で稼がないといけない場合だと一人で1,000万円、撮影が3万円なら年に340件の撮影をこなさないといけません。

老後も考えると

また、企業に属さないフリーランスの場合だと老後年金も期待はできないので年間の所得が1000万円では老後2000万円問題には対応ができません。仮に30歳からフリーランスを始めるなら、年収1000万円とは別に60歳までに2000万円を貯蓄する必要がありますから、これは年換算で考えると毎年100万円の貯金ですので、合わせると1100万円です。手取りベースで1100万円を手に入れるには確定申告をしていれば諸税を考えると売上ベースでは年間1800万円ほど無いと、老後の安心までを手に入れることはできません。1800万円というと、撮影が3万円なら年に600件、5万円の撮影料が取れるなら年に360件の撮影をこなさないといけません。

独り身の場合には

独り身で生涯独身で背伸びしなくて良いと言う人なら年に400万円くらいの手取りがあれば良いでしょうか。老後の事を考えて年に100万円貯蓄で500万円だと、それでも売上ベースで年800万円くらいは売上が必要です。撮影3万円なら360件、5万円なら160件。 一番大変なのは、この先駆け出しで1万円、2万円で撮影をするカメラマンは次から次へと新しい世代が出てくるので、5万円で撮影を請けるには撮影力とは別にそれ相応のブランディングがやはり必要になってきます。 当方はブランディングが苦手なので3万円プレイヤーです。

職人のさだめ

これがカメラマンは稼げるかどうかの指標です。自分の立ち位置による稼げたと感じる金額、稼ぐ金額を受注するための撮影力や現場力、満足してもらうための仕上げ力、人生の時間を惜しまず仕事に注ぐ精神力、全て揃えば一人親方のフリーランスでも大卒大企業社会人よりも稼ぐことは不可能ではありません。ただ、社会人にあってフリーランスに無いものは自由な時間ですので、好きでなければ続けることは難しいような気はします。

具体的な話しだと私は昨年ベースで年の売上は確定申告で2400万円でした、動画の編集もあるので内訳は色々ありますが編集業務を600万円として残り1800万円が撮影代だとすると単純に計算すれば年に600件の撮影をしたことになります。1日2件だと300日稼働です。1日2件撮影をしていれば当然仕上げ作業は毎晩の日課になります。 これを稼げると感じるか、しんどいと感じるか。

講師業やセミナーに手を出すという事

撮影単価を上げずにこれだけの売上を上げようとすると自分の時間が無くなるので、撮影仕事以外にたとえば写真のセミナーをしたり撮影のレッスンをしたり、ノウハウを売ったりしてカメラマンがカメラマンではない副業をしはじめるのも当然と言えば当然ですが、撮影という本質から横道に逸れずに毎日現場で撮影を続けている人と、これまでの過去の実績と経験を売る人と、どちらがより現場での対応力があるかをわかる人だと当然トータルの対応力が上手いカメラマンに撮影依頼をしてきてくれます。 撮影をしたければ毎日撮影して自分磨きすれば結果は付いてきますし、自分の時間も大事にしつつお金儲けをしたければ名前を売って単価を上げていっても仕事が逃げないだけの魅力を付ける。どんな業種でも単純です。

※写真のにしんそばは本文とは関係ありません。

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