元の記事をどこで見たのか忘れてしまったのですが、2016年ごろからips細胞を応用したがん治療のニュースを目にする機会が増えたような記憶があります。2016年の記事を探したところ次のような記事が見つかりました。そこから7年・・・科学技術が大幅に進歩したように感じられます。
免疫療法の技術
神戸大学の研究グループは、体内にある「ガンマ・デルタT細胞」をiPS細胞で増殖し体内に戻す方法を発表しました。「ガンマ・デルタT細胞」はリンパ球中に5%程度しか存在しない希少な細胞ですが、様々な方法でがん細胞を認識する能力をもつ免疫細胞です。
一方でカリフォルニア大学は2012年に発表されたクリスパー・キャス9の技術を応用して、遺伝子操作されたT細胞を利用するCAR-T細胞療法を発表した。
免疫療法の弱点
一方で、免疫療法には弱点があることも分かり始めています。再発したガンは免疫療法が効きにくいことがわかっていたようですが、その原因も明らかになりつつあります。
薬物療法の技術
免疫療法以外にも薬物療法の技術も発展しています。東京大学はたんぱく質分解誘導薬を研究しています。たんぱく質分解誘導薬とはユビキチン・プロテアソームシステムを応用したものです。そのシステムは不要になったり合成に失敗したり、変性したたんぱく質にユビキチンを結合させてマーキングし、プロテアソームという酵素複合体で対象のたんぱく質を分解するものです。がん細胞化した病原たんぱく質を破壊することで治療を図るようです。
またコロナワクチンで一大躍進を遂げたmRNAワクチンも、その効果が期待されています。こちらは脳梗塞や心疾患などの治療にも期待されていてその期待値の高さがうかがえます。また、応用の簡単さも魅力の一つのようです。
ウィルスを使って治療する方法
名古屋大学では遺伝子改変を行ったヘルペスウィルスでがん細胞を狙い撃ちにする方法を発表しています。
終わりに
ここ10年で科学技術は大幅に発展を遂げました。コロナウィルスなんかも2000年代に発生していたらもっと多くの死者を出していたのかもしれません。
私の周囲を考えてもガンで亡くなった人が何人もいます。救える命が一人でも多く助かるように、今後の医療発展に期待し続けたいと思います。