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詩について⑥

 少し鈍った頭で書く方が、良い詩が生まれることがある。皿洗いをしているときに、ふと面白いアイディアが浮かぶのと同じで、少しぼっとしているとぴんとくるようだ。脳というのは不思議なもので、能動的になりすぎると精一杯で、ちょっと緩んだときに余白が生まれて思いつく。いつも母に言われていた。周りのためのスペースを、誰かのためのスペースを、どこかに残しておきなさい。大人になった今も、生きるのに精一杯でなかなか実践できないけれど、心に留めておきたい言葉。詩は余白から生まれるのかもしれない。

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