「仏教、本当の教え」その2

この本を190文字で終わらせるには無理があった。
インド人の考え方とか、インドにおける現仏教徒は
1%(すげーボロ負け)だとか、その理由とか
いろいろ面白い。例えば。

サンスクリット語に詳しい植木氏・中村氏によると
「信じる」にも4つの元の語があるのだそうだ。
1.シュラッダー。置く。信頼に足るものに対し
心を置くこと。学び授かる。
2.アディムクティ。対象に向かい心を強く放つこと。
こころざし。
3.プラサーダ。完全に静まっていること。浄心。
 満足している状態。
4.バクティ。熱狂、妄信、忘我。
(4は、仏典には一度たりとも登場しない。
 密教経典には頻出)

面白い。そして2500年前の訳者たちの苦労を感じる。
さぞ悩ましく、ときめく日々だっただろう。

思えば、英語にだって
belief,faith,trust,confidence,conviction
とニュアンスの違う「信」がある。
ということは、日本語は「信じること」に関して
雑なのだ。
「あなたのこと信じてたのに!」と泣かれたら
「どんな信で?」と確認すべきだな。




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