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大きなビジョンと小さな行動の両輪が成功のカギ 【コーチ・小松氏インタビュー】

2024年6月に初開催されるStartup Weekend 熱海。週末を活用してアイデアをカタチにする「スタートアップ体験」を行う本イベントでは、起業家や投資家として活躍されている方をお招きして、コーチングや審査を行っていただきます。

今回は、コーチを務める、株式会社REFS代表取締役の小松浩二さんにお話を伺い、事業で大切にしていることを教えてもらいました。

■プロフィール:小松 浩二さん
1979年沼津市生まれ。日本大学国際関係学部在学中に1年間のユーラシア大陸横断の旅をする。世界のどの場所でも美味しいものとワクワクする事の周りには笑顔が溢れる事を実感し、食と地域の魅力発信に携わる事をライフワークにすると決める。
2009年REFSを起業、有機農産物や加工品を店舗とECで販売をする。沼津では公共空間の利活用を進め、中心市街地の公園・河川敷・商店街で様々な取り組みを行っている。


原体験はトラットリア。八百屋になるという選択

ーーまず、現在やっていることとそれを始めたきっかけを教えてください。

15年前に起業し、REFSという八百屋を始めました。現在は沼津と熱海に店舗を構え、地元の無農薬野菜やお惣菜、加工品の販売をしています。また、ECサイトでの販売や熱海での飲食事業も行っています。

八百屋を始めたのは、学生時代に旅をしたときの思いがベースとなっています。イタリアのトラットリアで食べたトマトがすごくおいしくて、僕も笑っていたし、みなさんも幸せそうだったんです。おいしいものの周りには笑顔が溢れていて、僕もおいしいものの力強さを多くの人に届けたいと思いました。


ーーREFSは地域の方から愛されていて、店内が笑顔が溢れている印象があります。その秘訣はどこにあるのでしょうか?

1番はシンプルに野菜がおいしいこと、あとはお客さんと密にコミュニケーションを取っていることですね。僕は八百屋のことをメディアだと思っていて、生産者と食べる人の間に立って、リアルフードストーリー(Real Food Story)、野菜の物語を届けることを大切にしています。

あえてスタッフがお客さんと会話するというアナログな方法をとることで、「その食べ方おいしかったよ」とお店に戻ってきてくれて、また伝えて、また戻ってきての繰り返しです。今では、困りごとを相談してみたり、今日の夕食どうしようかと話してみたりと、REFSが地域の人のライフスタイルの一部になっている感じがします。


大きなビジョンを語りつつ、目の前と向き合う

ーー今ではファンも多いREFSですが、八百屋になるにあたって大変なことも多かったかと思います。起業当初の困難やその乗り越え方を教えてください。

最初の半年間は、南伊豆から富士宮まで、生産者を探す旅をしていました。ただ、お店を持っていなくて、どこの誰かも分からない状態だったので、仕入れを断られることも多くありました。

それでも、おいしい野菜をなんとか仕入れさせていただきたいと思ったところには、毎週通って農作業を手伝いました。その結果、3ヶ月後にOKをいただいたこともあります。


ーー仕入れをするにあたって大きな苦労があったのですね。継続することが大切なのだと改めて気付かされました。

そうですね。はじめはけっこう大変でしたが、想いを持ってやり続けることによって地域の方たちに支持していただけたので、その後大きな課題があったときも乗り越えやすかったです。

そして、続けていく中で、ビジョンを語りつつ、それをどう具体的に形にしていくかを伝えることも大切にしてきました。ただ夢を語っているだけではなく、ちゃんとやるんだと理解してもらうことの繰り返しでしたね。

八百屋はストックビジネスで、急に売上が上がるものではありません。大きなビジョンを語りながらも、お客さんや生産者との関わりなど、目の前にあることと1つ1つ向き合うことが重要だと思っています。


失敗を恐れず、気持ちのままに

ーー最後に、起業やStartup Weekend 熱海への参加を迷っている方に向けて、メッセージをいただけますか?

地域での挑戦では失敗が許されないと考えて、チャレンジできない場合もあるかもしれません。しかし、地域の人の信頼のうえでのチャレンジに関しては、それがちょっと難しかったとしても、次の挑戦も応援してもらえる流れがあります。気持ちがあるなら、一歩前に進むべきかなと思いますね。


▼ REFS


編集後記

これから畑でお手伝いをするという道中でインタビューに応じてくださった小松さん。お話の中で、「繰り返し」という言葉が多く出てきたことが印象的でした。起業というと華やかで壮大なことが頭に浮かぶかもしれませんが、実際には日々の小さな積み重ねが重要です。

リアルな起業体験であるStartup Weekendでは、これまでの起業のイメージとは異なる、地道で大変な時間もあることでしょう。Startup Weekendは自分のアイデアを形にしたい方にはもちろん、起業のイメージをつかんでみたい方にもおすすめです。


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