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『心のリハビリを考える会』

私は心の病んでいる人のために活動できないかと思い、社会福祉士の資格を取りました。既存の施設に就職するという選択肢もありましたが、個人的に活動してみたいという気持ちが強くありました。そこで考えたのが「心のリハビリを考える会」を立ち上げることでした。

しかし、立ち上げようと思った時期に新型コロナウイルスが流行り、できたのはとりあえず昔デイケアで知り合った人を集めてファミレスでドリンクバーのみ注文しておしゃべりすること一度きりでした。

おしゃべりと言っても、私が用意した「要綱」を配り、そのルールにのっとり話し合いをしました。

以下にその「要綱」と会の報告を載せます。



『心のリハビリを考える会』要綱

会の目的 

統合失調症を患っている当事者が集まり、「心のリハビリ」について意見を交換し合うことで、他者の意見を聞いて自分の生活の参考にしたり、自分の意見を聞いてもらうことで仲間に存在を認めてもらえる機会とする。


会の内容

・メンバーの自己紹介、近況報告。

・「心のリハビリ」について自由に発言、テーマはそのときのメンバーの関心によって変わる。


会のルール

・他者の生き方、人格を否定しない。反対意見を述べることはよい。

・自分の意見を他者に押し付けない。

・発言の機会は平等に与えられる。

・会で話されたことはプライバシーに関わることなど秘密にすべきことは会の外で他言しない。

・司会者と参加者はノートを取っても、それを参加者以外に見せない。


会の発展

議論された内容を世間に(プライバシーを守って)発表して、考えるヒントを提供する。


*「心のリハビリ」という言葉を作りましたが、まだ定義は不確定です。この言葉から何を連想するかも会の内容に含まれます。



第一回 心のリハビリを考える会

2020年2月16日15時~16時15分 ファミレスにて

司会者、大橋     参加者、A、B

自己紹介、近況報告

A,47歳男性、両親と3人暮らし、隣に弟家族が住む。 職業、量販店の駐車場の掃除、8時から14時勤務、昼休み30分。 趣味、音楽を聴く(ヘビメタ)、ブログ(3日~4日で更新)本で読んだことや病気についてハンドルネームを使って書く。

B,47歳男性、母親とふたり暮らし。 無職、障害年金と母親の年金で暮らす。 療養中、施設に通う。10時から12時まで料理、2時からレクリエーション、本人は2時から参加することが多いという。 趣味、作詞作曲、絵を描く、読書


まず、音楽の話となった。Aにヘビメタを聴くと疲れないか訊くと、疲れているときはクラッシックや室内楽を聴き、元気になったらヘビメタを聴くのだという。Bもヘビメタの知識があり、私にいくつかバンド名を教えてくれた。私も好きなロックバンドを紹介した。Bは入院歴のことを語り、高齢の母亡き後のことを少し語った。グループホームに入るよう周りから勧められるが、好きな音楽ができないから嫌だという。

Aに将来のことを訊くと、定年まで今の仕事を続けたい、目標は現状維持、結婚は考えていないとのことだった。

Bは難しい哲学書などを読むが、それが悪いのだと読書をやめると、しばらくしてまた読みたくなると語った(彼はそれを”リバウンド”と表現した)。私もそれに共感を示した。Bは将来絵本を出したいと言った。現在通っている施設に自分の絵が飾られていることが嬉しいと言った。本当は家に居たいが、人にも会いたい。両立が大事だと思うので施設に通うとのこと。Bはパートの仕事をやってみたいと言った。責任の軽そうな交通整理の旗振りか、立っているだけの警備員をやりたいとのことだったが私とAがその仕事は責任重大であることを伝えると納得した。Bは作業所に通う人を尊敬すると言った。ボランティアから始めることもいいかもしれないとも語った。施設に通うことで最近は前より人と話せるようになったと語った。母亡き後は節約して家事もこなさねばならないと語った。そのためにもやれるところからやる、施設には通い続けたいと言った。

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