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登山は貧しい趣味なのか?などと言った私はバカだった。

上の記事で、私は登山のメシは貧乏くさいとかなんとか言って、それでも自分が行ってみれば、美味く感じるみたいなことを書いた。
しかし、貧乏くさいとか言う時点でバカなのである。
今回、八ヶ岳の北横岳に登って来た。
タイトルの画像は、北横岳から足を伸ばして、大岳に登ったところで食べた握り飯である。
コンビニで買ったものだが、美味かった。
それを私は上の記事で貧乏くさいとか言ったのである。
いや、この景色を見ろ、

この自然の美しさの中で食事をすること自体が貧乏とか金持ちとかの基準では測ることのできない素晴らしいものだ。
しかも、北横岳からこの大岳まで、看板には「難路」と書かれてあった。

私にとっては難路ではなかった。
北横岳は初心者でも登りやすい山として知られている。その初心者にしては大岳までは難路かも知れないが、私にはそうでもなかった。むしろ面白かった。岩がゴツゴツとありその上を渡っていくのは楽しかった。
そして、山頂に着いてからの握り飯である。
登山の目的の多くはその景色を見ることだと思う。
中には花などの植物を見るのが目的とか、食事が目的という人もいるだろう。あるいは難しいコースを登る達成感がいいという人もいるだろう。
私にはいくつか目的がある。
そのひとつはやはり景色だ。美しい景色の写真を撮るのが楽しい。
次は、難しいコースを乗り越えた達成感だ。
その達成感の上での飲み物や食事の美味さもある。
それから、山小屋に着いてからの、ビールを飲んだりしてまったりと過ごす時間がいい。
あるいはこれは多くの人がしないことだと思うが、山頂など景色のいいところに座り込んで、そこから見える山と頭の中で語らう、文章を考えることが好きだ。
そういう一連の楽しさがあるのに、私は山の食事がグルメではないとの理由から、登山は貧しい趣味なのか、などと書いてしまった。
いや、タイトルの画像の握り飯は美味かったよ。これを書いているのは翌日だけど、まだ味を覚えている。
「足るを知る」とか私の嫌いな言葉だが、登山って、その経費以上の魅力がふんだんに詰まった趣味なのだ。
今回の登山は、本当は北横岳と大岳の周辺にある池巡りをしようと思っていた。しかし、朝寝坊して予定が狂い、大岳へのピストンに変更した。
ただ、北横岳山頂近くにある七ツ池は見ることができた。

七ツ池

このときでも綺麗だが、秋にはきっと紅葉が綺麗だろうと思った。
池巡りは秋にしようと思った。
そのどこが貧しいのだ?
贅沢過ぎるほど贅沢な趣味ではないか?
経費で趣味の質を測るのは愚かなことだ。
私は二度とそのような愚かな考えは起こさないと決め、次に行く、同じ八ヶ岳の白駒池、ニュウ、天狗岳への仕度をするのであった。
いや~、楽しみ。

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