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【短編小説】こりゃ修羅場Lover

 喫煙室は未だに長蛇の列だ。
 スポーツ観戦も飲み会も、かつての姿を取り戻しつつあるが喫煙所だけは時が止まったままになっている。
 ストレス緩和の為に喫煙休憩をしたいのに、吸いたい時に吸えない事がストレスになって煙草を止めた同僚もいる。

 それもアリかも知れない。
 長い列に加わる。
 緩慢な自殺者達の葬列。
 行く先は焼香場。

 冗談じゃあない。
 いつまでも良い子にしていたら喫煙者達はどんどん追いやられる。
 新社屋には喫煙所なんて無いかも知れない。そんな事を考えると厭になる。宝くじが当たらない事には仕事を辞められないし、それならいっそ煙草をやめてみようか。

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