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カンボジアで乳がんになるVol.14.私が選択した生き方①

5ヶ月ぶりのブログを更新できたのも、2月に日本にやってきて久しぶりにこの1週間、ただただ会いたい人に会ってお酒飲んで喋りまくって自分の心のままに過ごせたから。

1週間でたくさんの友達に会えた。会いたい人がいて、会いたいって思ってもらえる人がいる、これってめちゃくちゃ幸せだなぁ、あぁ今日も楽しかった!ってニヤニヤしながら毎晩ベッドにもぐりこんだ。自分のために時間を作ってくれる人がいるって幸せだ。

でも、幸せ〜って思った翌日にはどん底になったり、人の感情って不安定だ。

7月にバンコクで癌という診断を受けた時の私は結構冷静だった。泣いたり落ち込んだりする人も多いと聞くけれど、私は「癌だったか。では、どういう治療を受けるか?そもそもお医者様がいう治療というものを受け入れるのか?私はどうしたい?自分にとって大切なことは?」ということに集中していたように思う。

何かに直面した時にいつも考えるのは、問題は事象でしかない、問題を苦しくてつらいものと捉えるか?チャレンジングと考えるか?それは自分次第。事象は事象であり、それ以上でもそれ以下でもなく。大切なのはその事象を自分がどう捉え、どう取り組むのか。、自分はそれとどう向き合ういたいのか?ということ。

最初の1、2ヶ月は検査検査で追われていたのでやることがいっぱいあって時間に追われていた。検査が終わってから結果が出るまで日本の病院では2、3週間かかるので、その時間が1番思考と感情がぐるぐるしていたと思う。考える時間があったので「自分が癌だったら?」のシュミレーションがある程度出来上がっていた。

バンコクの病院で癌と診断された時は、「来週にすぐ手術しましょう、左胸を全摘です。」と言われた。その時は「すぐには決められないので、日本の病院で再検査してきます」とドクターに伝えて、全摘手術を免れた。
その後、東京の虎ノ門病院で検査し、やはりバンコクの病院と同じ診断結果を受けた。ドクターから治療方法の説明をいただき、「どうするか、ひと晩考えさせてください」と伝えた。

ドクターは、「手術を待っている人がたくさんいるので、今日手術日を決めるなら、来月の半ば、1ヶ月後に手術の予定を入れられますよ。でも今日決めないなら、他の予約が入ってしまうかもしれないから、2ヶ月後になってしまう可能性もあるので承知してくださいね。転移の可能性もあるから早く手術した方がいいですよ。今日手術日を決めないなら、手術できるのが先に延びてしまうというリスクは承知しておいてください」と。人気の女医さんでしたから先生にオペしてもらいたいという患者さんがたくさんいたようです。

検査結果待ちの数週間で十分に自分自身と向き合い、自分はどうしたいのか?自分はこれからの人生をどう生きたいのか?と自分と話し合ってきたので、治療方法の説明を受けた時に私の中では「手術しない」が99%以上でした。でもなんとなく即答せずに家に持ち帰った。ドクターは当然手術をするものと思っているから、では来週の月曜日の診察予約の時に、入院前検査や麻酔前の検査などもアポイント入れますねって手術前提で次回のアポを入れてくれた。

翌月曜日にまたドクターに会いに行った。

「今は必要ないと思うので、手術も放射線治療もやりません」と伝えた。

自分の身体をどうするかは、自分で決めること。お医者様は専門家としてのアドバイスを提供してくれるけど、決めるのは自分。私の身体の専門家は私だから。自分の身体を治せるのは自分だけ。

それが私が出した決断。




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