革新政党の宿命ー対立的議論ー
よくSNSなどで
「反対ばかりするXX党」
を見ます。こうした自分と違う立場に不寛容で、潰そうとする発言は、政治に対する姿勢から出てきます。ここで、政治に対する姿勢の根本に
・現状を認めてそれを改善していく・・・『保守』
・現状を否定して別に善い社会を求める・『革新』
の二つがあります。
ここで、『保守』の場合には、現状の社会モデルを認めているから、小刻みな改善が可能になります。
しかしながら、『革新』の場合には、現状を否定するので、求める世界を自分で、描く必要があります。この描き方の一つは
・学問的な理論で描く
です。こうした提案の一つは、プラトンの大著
『国家』
です。恩師、ソクラテスを衆愚裁判で死刑にされた、この恨みから、
「哲学者が支配する『理想的な国家』を描く」
名著が生まれました。プラトンは『国家』の中で、国家の基本として『正義』のあるべき姿を議論します。そのため、『イデア』という道具を使って
「哲学者が物事の本質を見る」
力があるので
「哲学者が政治を行うべき」
と説いています。
別の答えは
・物語の形で理想世界を描く
です。これは、ユートピア小説やSF小説のような空想的な形から、堺屋太一のような、社会のシミュレーション的に表現する場合もあります。しかしながら、現在は学者系の意見が強いようです。
こうして、革新的な政治姿勢で、特に学問的な理論の裏付けがあると
「自分たちだけが知っている」
と言う自信が生まれます。こうした自信が、他の人間を見下し、排他的な姿勢につながり相手の言うことを聞かなくなります。
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