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出世だけの動機づけの悲劇

和は昭和の時代に、会社生活を経験しました。そこでは、高度成長の名残もあり

組織拡大によるポジション増

がまだ期待できた時代でした。そこでの管理手法の一つに

出世による動機づけ

です。つまり

君は将来この部門の長になる
だから
今は身を粉にして働け

という言い方です。

私がいた部門でも、こうした強烈な動機付けが無事働き

ソフトウエアの標準化
その結果
大量ソフト製品の短納期化

に成功しました。これに対して

4名の貢献者

がいました。しかしながら

その部門の課長は一人
さらに部長は課長から一人

という状況です。実は、私もその4名の一人でしたが

自分の人使いの下手さ
を認識し
管理職はあきらめていた

ので、他部門に転出しました。さて、残りの3人のうち

二人は課長を交代で務め
その内一人が部長

と順調な会社生活を送りました。

さて最後の一人は、どうなったでしょう?

彼は

ソフトの標準化では一番の功績
技術力も高い
しかし
人使いという管理面では今一

という評価でした。私と彼の両方の部下になった者が、まだ私の管理がましと、ぼやいていました。

そこで、彼は

それなりの処遇だが部長に成れない

という外れた立場になります。周りの目で見れば

優遇されているのに贅沢を言うな!

でした。しかし彼にとっては

ここまで貢献したのに
あいつの下か!

という感情で

メンタルを病み

退職しました。

外から見れば、「些細な違い」「贅沢を言うな」ですが、彼にとっては

上下の違いは致命的な大きさ

だったのです。動機づけに

出世という一本道

を使う限りは、こうした

足るを知らない

で不満を抱く人間が多くなります。

#出世 #動機付け #不満

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