西洋文明の発想の弱点
未来を考える時に、私達が『常識』としている、西洋文明の弊害について、認識すべきと思います。西洋文明には
古代ギリシャからの哲学
ローマ法
キリスト教
と言う土台があります。もう少し言えば
ポリスを守る市民
の文明から進化してきました。
そこには『ユークリッドの幾何学』を、論理的思考法の理想として
「現実を抽象化して本質を見いだす」
発想があります。
もう一つ加えると、ポリスの城壁の外を
「自分の考える範囲から除外」
する発想があります。こうした
「単純化して考える」
発想は、物理学などの近代科学を育てました。ニュートンは、太陽系を全て見るのではなく、まず地球と太陽だけの関係で考えることで、万有引力を見いだしました。こうした単純化は
「枠内での考えは強いがはみ出たモノの配慮なし」
と言う危険性があります。
一例を挙げれば、18世紀にイギリスやフランスでは、水洗便所が作られましたが、汚水はそのまま川に流されていました。
「自分たちの宮殿から出た物は知らない」
と言う発想です。
一方、日本の場合は、江戸時代でも
「町作りに、上水道と下水道をキチンとする」
と言う発想がありました。このような衛生観念があったから、ヨーロッパのような
「ペストやコレラの大流行」
は起こっていません。
もう少し言えば、昭和の時代でも
「下水処理場ができてから水洗便所を普及」
という全体的な秩序があります。
このような
「全体を見て考える」
発想は、哲学者のような、厳密な議論でなく、比喩などを使った、イメージ的な話の議論になります。
こうした、日本的な考え方は、持続可能な社会を考えるために必要です。
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