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韓国という国との付き合い方

韓国という国との付き合い方では
 科挙的儒教社会を理解しよう


はじめに

 韓国と日本の間では、色々なトラブルが起こっています。しかし、多くの日本人は、韓国人の深層に流れているものを理解していないから、根本的な解決にはほど遠い、モグラたたきの繰り返しをしています。
 韓国人の心の底には、
「科挙的な儒教教育」
が埋め込まれていることを、多くの日本人は理解していません。これがわかると、今までのモヤモヤがすっきりするでしょう。

第1章 科挙的儒教とは


 そもそも私たち日本人の多くが考える儒教とは、
「紀元前六世紀頃の孔子の教え」
です。もっと言えば、孔子が説いた
「論語の一部」
を高校の古文で習ったという程度でしょう。
 もう少し、勉強している人は、紀元前三~二世紀の孟子の性善説なども挙げるでしょう。
 しかし、儒教の総本家の中国や、それを真面目に導入した韓国の『儒教』は、宋の時代に朱子が説いた朱子学が中心となっています。朱子は十二世紀の人ですから、孔子から十八世紀も後の人です。この間に色々な思想や宗教を取り込んで,儒教も成長しました。しかも、儒教は政治に組み込まれ、科挙制度として完成度の高い教育システムになっています。
 
 そもそも、孔子の教えは、彼が生きた春秋時代に世の中の乱れを憂いて、
「昔の聖人の時代の、身分制秩序の取り戻し仁道による政治を復活させよう。」
と試みたモノです。更に、その後に孟子は、
「性善説や徳による支配」
を説きますが、
「徳がない王朝は交代する『易姓革命』がある」
とも説きました。

 もう少し、儒教の基本を説明すると、五常の徳性をしっかりし、五倫の関係を維持することを教えます。五常とは、
仁:人を思いやること
義:なすべきことを行う
礼:礼儀を正しくしくする(元は宗教のタブー、後には上下関係)
智:本質を知る智慧
信:約束を守る誠実
です。一方、五倫は、親や年長者に対する敬愛の情、つまり孝悌を中心として
親子の親
君臣の義
夫婦の別
長幼の序
朋友の信
を守ることで、秩序有る社会になると考えています。ここで大事なことは、父に子が従うという関係です。君臣の関係も、儒教で理論づけられているので、支配者にとっても便利な教えとなりました。

 科挙制度は、日本の国家公務員の採用試験というような、知識や問題解決スキルのテストとは違います。

儒教の精神に則り、しかるべき政策を提案し、法令を作る力

を試すのです。
ここで朱子学などの、大事な考え方が有ります。

政治の理想は、古代の聖人の政(まつりごと)である。」

これは、私たち自身の反省点でもあります。私たち日本人は、明治維新以降の西洋文明に慣れ過ぎています。もう少し言うと、広い意味での『進化論』を信じ込んでいます。例えば、
「明治の制度は、江戸時代よりよくなった」
「戦前の日本社会より、戦後の社会はよくなっている」
と信じています。このように社会は進化していくという発想を、あまり疑わないで受け入れています。私たち現在の日本社会では、
「マルクス主義は失敗だった」
と言う人が多いですが、
「資本主義の進化は限界でその先は共産主義だ!」
と言う言葉を信じた人は、ソ連崩壊までは少なくありませんでした。これも進化論的発想です。

 西洋文明の科学的世界観、その結果としての進化論的な見方を、私たちは普遍的な原理と考えていますが、世界中を見れば、この発想が通じない文明も多くあるのです。
 韓国が影響を受けた、儒教的な世界観もその一つです。
「昔、聖人が統治した時代があった。その理想に近い、徳を持った人間が国を治める。」
これが儒教的な世界観です。そのため、
「儒教の教えを理解する人物を選抜する仕組み」
が科挙です。一方、支配者は
「徳がある限り支配する。徳がなくなれば易姓革命で交代する。」
ことになっています。

第2章 現代の韓国の政治を『儒教精神』で理解する


 現在の韓国の政治は、アメリカの影響を大きく受けています。従って、アメリカ文明的な、
「市場経済・法の支配による民主主義 」
を受け入れているように見えます。
 しかしながら、根底には儒教的な発想が見えてきます。
 例えば、韓国大統領は皆退陣後悲惨な結果になっています。これを、易姓革命の論理で言えば、
「前の大統領は『徳がなかった』から退陣した。」
ということを証明するため、その悪行を追求するのです。

 このように見ると、彼らの『反日政策』の必然性も判るでしょう。
 大きく歴史を分けると、李氏朝鮮が日本の統治に変わった、その後生まれたのが現在の「大韓民国」です。
 つまり、この交代を易姓革命として説明するためには、
「大韓民国までの統治者の日本は徳がなかった。(悪いことをした)」
と主張する必要があるのです。
 この理由から、日韓の歴史認識問題では、韓国側がゴールポストを動かして、日本を謝らせようとするのです。

第3章 もう一つの儒教の影響

 さて、韓国の現代の認識には、更に二つの大きな問題があります。一つは、
「自力で戦った独立ではない」
と言うことです。これは、
「自力で易姓革命を行えない国」
と言う屈辱的な話です。従って、韓国の『正統なる』歴史教育では、日本に対して、『戦勝の記念日』を祝うと言うことになっています。
 このような、自力で戦わない国は、アメリカには軽蔑されます。韓国にはこのコンプレックスがあることも知っておくべきです。

 さて、韓国の現在歴史の最大の欺瞞というか隠蔽は、漢江の奇跡です。これは、先代の朴大統領時代の急速なる経済成長の話です。実は、この話には二重の欺瞞があるのです。
 まず表向きの表現は、
「大韓民国の国民の努力により、世界が感心する経済成長を遂げた。」
です。しかし、この裏には
「日韓の国交正常化時の賠償金をつぎ込んで高度成長につなげた。」
と言う、朴大統領の開発独裁的な面があるのです。徴用工問題でも、
「個人への賠償金も韓国国家が受け取った」
という風に、資源の集中投入で、国を支える産業を興しました。

 さてこれだけが真相でしょうか。実はこの後ろにもう一つの秘密があります。
「韓国はベトナム戦争に積極的に参加し、多くの国民の血と引き換えに、アメリカから多額の資金を得た。(日本の賠償金の倍以上)」
これを、何故表に出さないのでしょうか。確かに戦争で利益を得ることは、道徳的には望ましくないという批判はあるでしょう。日本の歴史でも
「朝鮮戦争のおかげで日本の復興が早まった。」
と言う風に控えめな表現になっています。
 しかし韓国は、そのような表現すらできません。理由は、
「儒教の教えでは、子供が親のために死ぬべきであって、親が死ぬことで子供が贅沢をすることは許されない。」
からです。
 このため歴史の深読みをする人に対しても、
「不愉快だが、日本の賠償金で復興した。」
と言う秘密でごまかしているのです。

まとめ


 韓国と付き合うときには、儒教精神が染みついている相手であり、それに合わせた、「歴史教育」を受けた相手と覚悟して当たるべきだと思います。  

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