社会科学的な新しいモノづくり
新しいモノを作るときの考え方を
新しいモノを創る|鈴木良実 (note.com)
に書きました。
しかしこれは、どちらかというと
物理学など自然科学に根差した手法
です。電機などのモノづくりでは
基本の物理法則
からの展開がしっかりしています。しかしながら
社会科学の分野では
基本法則も多様
という状況です。そこで
社会科学的な発想で
新しいモノづくり
について考えてみました。前に書いた
研究ー>開発ー>実用化
の3段階に対して、以下の2+1ステップが良いのではと思います。
理論的可能性の検討
物語としての実現
これが終わったら
その成立条件の評価
という考え方です。
1.の理論的可能性の検討は、ヴェーバーが言うように
理想的な条件でモデル化し因果関係を明確化
する手法が有効です。ここでは単純化し、今ある問題点の突破を考えます。
次に、理想化した条件を、ある程度具体的な人物や、舞台設定の上で、色々と動かしてみます。こうした物語で、多くの人たちが、受け入れるようになります。
さて、こうした手法は、使えるための条件があります。極端な話、その時だけ使える手法もあります。こうした、条件を知らないと、大失敗をします。
一例として
会社の技術部門の持続
という問題を考えます。この問題では
技術進歩だけでなく社会状況変化
を見通す必要があります。しかしながら
技術部門の長は技術については詳しいが
社会の変化を見通すのは弱い
場合が多いのです。そこで対策として
社会動向を予測するスタッフ
の活用があります。こうした
必要時に専門能力を提供する
スタッフの活用
は、組織論の知識からも出てきます。
さて、これをもう少し具体化して考えます。例えば
情報伝送システム
の製造部門を考えます。このような部門は
20世紀なら専用装置の組み合わせ
で、システム構築の仕事が多くありました。そこでは
専門技術に長けたものが部長
でしたが、技術進歩により、パソコンや一般向けのネットサービスでも、多くの仕事ができるような状況であり、利用者の状況も急速に変化します。そこで
利用者の使い方
等をレポートし、将来動向を予測する力が必要になります。この全ての力を
部長に依存する
には無理があります。そこで
市場予測の専門家
お客様への新規提案の名手
等で、将来動向提案のチームを作り、将来予測の検討書を作って、それを部長課長が理解して、将来計画として実行していきます。こうした、スタッフチームの設置は、一つの答えでしょう。
さて、こうした検討を行うチームは、常設する必要があるでしょうか?これに関しては
変革の時代には常時見通し修正が必要
だが
間接作業者が増え経費が増大
という対立関係があります。こうした条件を踏まえて
現状変化に柔軟に対応
するため、組織の定期的な見直しも必要でしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?