ユークリッド幾何学の位置付け
私は、高校生時代に
ユークリッド幾何学を
学ばなかった
世代です。この弊害を考えました。
つまり
定義をきちんとし
自明な公理から
決まった手順で推論
と言う
論理的な議論の進め方を学ぶ機会
を失いました。
こうした
前提とするモノ
その結論
と言う方法は、色々なところで使う基本的手法です。こう考えると、プラトンがアカデメイアの入り口に
幾何学を学ばざる者入るべからず
と書いた、西洋文明の
基本的思考法である幾何学
の位置づけが見えてきます。
さて、これを学ばなかった弊害は
どこから推論を始めてよいか解らない
と言う苦労がつきまといます。例えば
モノの直観的イメージを使う推論
が許されるかどうかです。私は『縮退』という言葉を、二つ以上の状態を一つにまとめる、という感じで安易に使って、先輩から注意されました。
また、中学の数学の授業では
中点連結の定理
を色々な証明で使います。しかしそれが
既に証明された自明なモノか
これも証明すべきモノか
と言う判断が難しい時がありました。
こうした苦労は
ユークリッド幾何学のしっかりした体形
を学べば解消されたと思います。学問全体の中での、ユークリッド幾何学の大切さ、こう言う議論が必要だと思います。
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