宮田くんきっかけで観に行った映画「バカ塗りの娘」があまりにも良かったので初めてnoteなんてやってみた(※ネタバレ含)2回目鑑賞後の追記アリ


全国公開初日の9月1日、私の最愛の推しである宮田俊哉くんが出演しているということで、映画館に「バカ塗りの娘」を観に行ったところ、宮田くんが出てるとかどうとか関係なく(注:宮田くんは最高でした。宮田くん演じる鈴木尚人さんは最高!!でした!!!!)映画そのものの魅力にガッツリ魅せられてしまったので、これはアウトプットしなきゃと初めてnoteなどやってみた次第です。
(あくまで2回目を観にいく前の自分のためのアウトプットのような部分が多いので読みづらいところも多々あるかと思いますが、そこはご愛嬌で…!)


まず、全編を通して音と映像が美しすぎる!!

いやもうね、前半は特に津軽塗りの作業をひたすら映しているシーンが多いんだけども、それがまぁ何とも言えん美しいのよ!!!!!!!
塗っては研いでを繰り返す、静けさの中にただ聴こえるその作業の音も耳心地がとても良く、ちょっとASMRみたいな気持ちで見てたところあったぐらい(おい)、展開としては何も起こらないのに不思議なくらいずっと見ていられる美しい映像でしたね。
そして全編を通して青森の景色のなんと美しいことか…。
私も関西の方のわりと田舎町の出身なんですけど、それとはちょっと違う東北の景色や街並みが穏やかに流れるストーリーと絶妙にマッチしていて、本当に弘前に行ってみたくなりました。

何てったってストーリーが泣ける。いや、泣けすぎる!!!!!!!

マジでこれよ。こんな嗚咽必至の映画なんやったら事前に言っといてくれよ頼むわ本当。
基本的に大きい音の出ない映画なもんで、自分の号泣•嗚咽•鼻すすりの音が目立ってしょうがなくて、何度も息止めて危うく天界に行ってしまいそうでしたよ…
ストーリーのほとんどが主要な登場人物のみで進んでいく中、その登場人物がそれぞれとんでもなく泣かせてくるんだわ…映画終わったあとカラッカラのしっなしなやったで私の身体、知らんけど。
誰にどう泣かされたかは後述にて詳しく。



青木美也子 役 堀田真由さん

ほぼずっと出ずっぱりだったと言える物語の主役、美也子。
堀田真由さん、美しすぎかて!!!!!!!
津軽塗りの作業をしてるお顔、さとちょうでボーッとしてるお顔、尚人さんを見るお顔、どれもこれも綺麗すぎて見惚れてしまったわ。

美也子の内気さが良くわかるおっとりとした喋り方もかわいらしくて、優しいおっとりさは変わらないのに終盤にかけてどんどん声に芯が通っていくというか、心の変化が声に表されていて凄い表現力だなぁと思った。

子供の頃からきっと「あんたはダメねぇ〜」みたいに(主にお母さんに)言われて育ってきたんだろう美也子。
津軽塗りの仕事を本気でやってみたい、継ぎたいという気持ちがあるのに、周囲はお兄ちゃんが継いでくれることを望んでいて、当のお兄ちゃんは自由に生きていて全く継ぐ気はなし。
そりゃあ内気な美也子じゃなかったとしても、やりたいって言い出しにくい環境やったやろうなぁ。
でも中盤〜終盤で本当に自分のやりたいことを、やりたいという信念を、ピアノを津軽塗りするという行動で示したのはカッコ良すぎたし、数ある涙腺崩壊ポイントのひとつでしたね。

そして美也子、花屋の鈴木尚人さん、あんな人がいたらそりゃあ見惚れちゃうよね。好きになっちゃうよね。
でも事実上の失恋をしたはずの美也子が1人で小学校に忍び込んでピアノを観に行った時、とても清々しい顔というか、何かを決意したような顔をしていて初見の私は驚いたんだけど、尚人さん(と、お兄ちゃんなのかな。)がきっかけでピアノを塗ろうと決意したんだね…ぃゃ、泣けるてほんま…

最後、ビデオ通話で話す美也子の「ハロー?」かわいすぎました!!!!!!!



青木清史郎 役 小林薫さん

いや〜、シブい!!!!!
津軽弁はこの映画のために習得しただなんて信じられないくらい、弘前にずっと住んでいる寡黙な職人って雰囲気が出すぎてる!!!!!!!

息子と娘を思う気持ちはとても深いのに、その口数の少なさや思いを伝えることが苦手な一面から、家族の関係(特に息子との)はあまり上手くいっているとは言えなさそうで、それを良しと思っているわけではないのに自らはどうにかすることも出来ない、みたいな、職人気質の寡黙な父ならではの家族関係がもどかしくてね。

でもこのお父さん、息子が彼氏連れてきたって中々のイベントにも精一杯気さくに対応してたのに、改めてキッパリと継がない。ロンドンで結婚するって言われて津軽塗りへのやる気を一時失ってしまったり、子供を愛しているが故のどうにもならない感情が溢れてたんだよね。
美也子が漆を継ぐって言った時にも、自分の順風満帆とは表現しにくい現状を美也子にも味あわせたくないっていう気持ちからの強い言葉やったんやと思うしね。美也子が倒れた時、キッチンでしばらくうろうろするお父さん、かわいかったな。笑

最後、オランダに出発する美也子を見送りに来て、自然とスーツケースを持ってあげるお父さんなんて、寡黙な職人とは程遠いうちの娘溺愛おしゃべりお父さんと一緒やん!!ってなって、2つの意味でお父さーーーーーん!!!!!!ってなりましたね。(?)

もうちょっと漆をやっても良いかと聞く美也子に自作の(じぃさまと作った)津軽塗りのパターン表を渡して、美也子と兄の子供の頃の写真にめんこいなぁって言うシーン、これまた涙腺崩壊ポイントのひとつでしたね。

最後みんなで食卓を囲んでのシーン、「なんっだべ!」って言うのが面白すぎて、なのに泣けて最高でした。


青木ユウ 役 坂東龍汰さん

宮田くんの同性の恋人役、2人目…(言うなw)

美也子に見せる優しい兄の一面と、わだかまりのある父親に対してのぎこちなさや素っ気なく冷たい一面に、ユウという人間のこれまで歩んできた人生を想像させられました。

じいちゃんが亡くなって、津軽塗りの箸を握りしめながら泣くシーンが凄く印象的で(もちろん私も一緒に号泣) 自分の気持ちに素直に、自由に生きているように見えるユウにも当然色んな悩みや葛藤があったんだろうなと考えさせられました。

美也子の髪を切りながら、美也子にお兄ちゃんもなんだかんだで弘前にいるじゃん、と言われたときのあの表情、その時は図星を突かれての微妙な表情なのかなと思ったけど、ロンドンに行くことを決めてたからだったのね。
2回目は、そこ気にしながら見てみたい。


鈴木尚人 役 宮田俊哉さん

すみませんちょっと見出しの文字が大きくなりましたね、はい
花屋の尚人さん…かっっっっっっこよすぎる!!!!!!!!
もう姿が映る前に声が聞こえた時点で無意識に身体が震えて、心臓が高鳴りましたよ。

前情報を出来る限り入れないようにしていた私はまずその役どころに驚き、そして宮田くんがこの物語の重要な部分を担う大事な役に選ばれたことを改めて誇りに思いました。

お客様の女性に何かのパーティーに誘われていた尚人さんのシーン、深読みしすぎかもしれんけど少なからず尚人さんとお近づきになりたいという下心を含んだお誘いのように感じていて、この時はまだ尚人さんの恋人のことは知らなかったけれど、後から思うと尚人さんはどういう気持ちであの爽やかな声でお客様とお話して、パーティーにも顔を出したのかなって考えてしまった。

ウェディングフォトを撮るカップルを見つめる尚人さんも、素敵すぎましたね…
あの視線にも、初見で感じた時よりもっとたくさんの意味合いが含まれてたんじゃないのかなと、2回目以降の視聴が楽しみな部分です。

そして尚人さん、人との距離の詰め方が上手いんだろうね。変な空気にしてしまったことを謝りに来て、その流れで恋人の妹さんと一緒にあんな感じで小学校にもぐりこめる?!?!?!
そういう、優しいんだけどどこか強引で意思の強そうなところにユウも惹かれたんだろうな…ってしみじみしちゃうわ。

美也子に、真剣に津軽塗りを続ける決意をさせた尚人さん。
本当、重ね重ね素晴らしい役どころでした。
そして、こんな素敵な映画に出逢わせてくれてありがとう、宮田くん!!!!!!!!!!


吉田のばっちゃ 役 木野花さん

いや〜、、、、好き。大好きです吉田のばっちゃ。こういうばっちゃが私にもほしい。

いつも変わらぬ温かさで美也子たち家族を包んでいて、ばっちゃの出てくるシーンは全部が癒しでした。

そしてお料理が美味しそう過ぎて!!!!
全編を通して涙腺が崩壊していた私は、ばっちゃの作る、温もりのある美味しそうな青森の郷土料理の映像だけで謎に涙流してましたよ。

お父さんのところでも書いたけど、「わ も飲む」「なんっだべ!」のところ、笑えて泣けて最高でした。(号泣ポイントのひとつでしたね!)


青木清治 役 坂本長利さん

貫禄が…貫禄がすごい!!
とてつもない名俳優さんに出逢ってしまった、という気持ちです。

ジョナゴールドさん演じる施設のスタッフの方との、津軽塗りの器で食べたら10倍美味しい、いや100倍や、的なくだりのところはかわいいおじいちゃんだな、みたいな印象だったんですけど…

あの、「続けるということ」のシーン。
もしかしたらここが作中1番の嗚咽ポイントだったかもしれんな。それくらい心に響いた。
迫力というか、胸に迫るもののある強い言い方で、津軽塗りに捧げ、津軽塗りに魅力されてきたその人生の一部を覗かせてもらったような気持ちでした。
今これ書きながらこのシーン思い出して泣いてますね。うん。凄いシーンだった。


青木多美子 役 片岡礼子さん

お母さんも、かなり良い味出されてましたよね〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!

黙ってる美也子に対してのあの詰めっぷり、なんかすっっっごいわかるわぁ…身に覚えあるわぁ…ってなって、そういう母親いるいる、って雰囲気がめちゃくちゃ出てた片岡さんも、素晴らしい女優さんだなぁと思いました。

いやでもね、わかるのよな、お母さんの言うことも。
そりゃ20 前半の娘に、愛想尽かした旦那の家業を、それも伝統工芸という簡単なことじゃない仕事を継がせるって、なかなか勇気のいることだよね。実際のところ、お父さんだって一度は反対してたわけで。

だけど最後、美也子が走って自分が塗ったわっぱ(だよねアレ?)を渡した時、小さな声でありがとうと一言だけ言って去っていくところに、お母さんもお母さんなりに色々葛藤があるんだよなぁと考えさせられました。

実はオランダに行った美也子のことも、陰で応援してたとかだったら良いな。


まとめ

この映画は津軽塗りを通して家族の関係を描くストーリーだったと思うんですが、どの人物にも色々な事情や思いがあり各方向から心を揺さぶられたので、1人1人に対する感想を述べることで、私の中での映画全体に対する感想のアウトプットとしてみました。

いやぁ、早く2回目を観に行って、またしても号泣かましたい。

そしていつか、ロケ地マップを手に弘前の町を巡ってみたいなと思います。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!!!!!!!

2回目をようやく観に行けたのでほんの少し追記します

•美也子が結婚式場で尚人さんに手袋を届けた後、お花屋さんに会いに行ったシーン(きっとすごく勇気を出したんだろうね。いじらしすぎて愛おしい…)で、尚人さんは他のお客様とおしゃべりするのと変わらないテンションで明るく会話を広げてくれてるんだけど、いかんせん美也子が緊張してるもんで会話が盛り上がっていくような雰囲気ではなさそうだったのが、尚人さんが兄の恋人だったと知った後、小学校に忍び込んだあたりからの方が自然と話が出来ていて会話も盛り上がって、普通は逆なんじゃないの?と思うような矛盾も切なさの一端というか、淡い想いが叶わないことが知った後の割り切りのようなものが垣間見えた気がしたな〜。。。淡い、とはいえ、自分が良いなと思ってた相手が身内の恋人だったらまぁ辛いと思うんだけどね…美也子は強い!

•美也子がピアノを津軽塗りの題材に選んだのは、尚人さんに連れられて小学校に入った時に「使われていないピアノがあることを知った」からっていうのはもちろんだと思うんですけど、その他にも「淡い想い(そして叶わなかった想い)を抱いていた尚人さんと素敵な時間を過ごした、幼い頃に兄と刻んだ想い出」のあるピアノだからなのかな、とか、「幼少の頃に習ってみたい気持ちを勇気出して伝えたのに母親に一蹴されて終わった切なさを、ピアノを津軽塗りすることで気持ちも塗り替えようとした」からなのかな、とか色々想像が膨らんだな〜〜!!

•お母さんは「お父さんは漆のことしか考えてない」って言ってたんだけど、美也子がピアノの塗りを完成させた時、寝ていた美也子の手前、ドアを開けてすぐのところに完成品があったのにも関わらず、お父さんはまず真っ直ぐに美也子のことを見ていて、美也子を起こして水筒を渡してあげるんだよね。
お母さんが言うように、もしかして昔のお父さんなら真っ先に漆を見ていたのかもしれないけど、今は美也子のことをまず気にかけるお父さんが愛おしかったな…

•おじいちゃんがハウスでご飯を食べてるシーン、美也子がスプーンにしたら?ってすすめるんだけど、おじいちゃんはきっとスプーンの方が食べやすいことはわかっていたけど、お兄ちゃんの塗った津軽塗りのお箸で食べたいと思ってたのかなと考えると………おじいちゃんの食事シーンで爆泣きしてた私、初見の方はマジで意味不明やったやろうなwwww

•鈴木尚人さん美しすぎ(既出)
横顔やべーーーーーーー美しすぎるってばよ!!!
お葬式で手を合わせるシーン、めちゃくちゃ泣けるのに前髪下ろした尚人さんが美しすぎて脳がバグるのよ!!!!!!!!!!!!喪服の上にグレーのコート着てるのも最高だし、お父さんが出てきて慌ててボタン閉めるのも良いよね!!!!!最高!!!!
あと、尚人さんが「ほくら」という言葉を使う度に、映画には映っていない時間や学生時代からの7年間を一緒に過ごしたユウと尚人さんの2人だけの時間とか2人だけの世界とかが想像されて、アーーーーーーーーー!!!!!ってなる笑
最後のテレビ電話のシーンでユウが尚人って呼び捨てしてるのも今回初めて気づいたし…

他にもいっぱいいっぱい感じたことあったんですけど、本当書ききれないしなんかもう副音声撮らせてくれwwwの気持ち。

3回目観に行った時にまた何かあれば追記します。


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