食べたものが身体をつくる

店で販売している平飼いの(鶏が産んだ)卵。

北海道の岩見沢と森町のものがありますが、どちらも最初に食べた時は衝撃でした。「黄身の味が違う!」、と。娘(6)なんか最近は平飼いの卵じゃないと食べません。(※12歳の今は普通の卵も食べます)

食べる前は「卵なんてどれもいっしょ。栄養添加してビタミンとかが強化されているか、えさの配合で黄身の色が濃くなっているかの違い。味はたいして変わらない」、っていう先入観があったのですが、見事にくつがえされました。

で、何が違うかって、まず有精卵であること。また通常の鶏たちと異なり、平飼いなので動き回っています。かつ、食べているものが結構普通です。

森町の美しの森ファームさんでいうと、森産の南瓜、函館産の真昆布、蘭越(らんこし)産の小麦、岩内産の魚かすなど道内から仕入れた素材たち。

一般の鶏は配合飼料として、輸入のとうもこしやふすま(小麦の精米時にでる粕)を主に、魚粕や米ぬかなどを配合。主に効率的に大きく育てるためのえさになります。結果栄養価の高い、エネルギー効率の良いもの(トウモロコシなど)が多く摂られます。

『どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるか言いあててみせよう』。

食通として有名なフランスの政治家ブリサ・サヴァランの著書に出てくるワンフレーズです。どんなものを食べるかでその人の趣向・考え方・生き方が見えるってことなんでしょう。

食べるものは身体を作りますし、約3か月で身体中の細胞が入れ替わるとも聞きます(厳密には臓器ごとに異なる)。実際食べたものがその人の血肉となることを考えれば、「食べたものを聞けばその人(の身体)がどんな状態かわかる」とも言えます。

卵の味があれだけ変わるのですから、人間の身体(細胞)も食べる内容で全然変わっていくのでしょう。

これにはちょっとぞっとしました。昼間は時間がないのでコンビニのおにぎりやパンで手早く済ませてしまう店主。我ながらあまり「おいしくない」身体になっていそうです。

人を良くすると書いて「食」の字になりますが、できるだけよい食事(と適度な運動)を心がけたいな、と卵を食べつつ、思う今日この頃です。

要は「楽しんでおいしく食べて運動すれば健康体!」、ってことですね。
(13/10/15記す)

【追記】ここ数年は昼は家の残り物を詰め込んでの弁当が主体になっています。習慣になるとシンプルな手料理の方が明らかに美味しかったり。まぁたまにコンビニ弁当の日もありますが、そこは気負わず、ぼちぼちと。

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