見出し画像

パレットクラブ日記 第27回・名久井直子先生「2・3者の関係を描く」

※パレットクラブスクール「イラストコース」(23期)の授業内容の備忘録です。過去の授業内容はこちら

3月21日、コロナで延期になっていた授業が日曜日に実施された。土日連続での授業は2週目だが、これを乗り越えれば通常の日程に戻るので、がんばらねば。

今回の講師はブックデザイナーの名久井直子先生。対面での授業を希望されていたとのことで、どんな講評がもらえるか楽しみだ。
課題として、2者もしくは3者の関係がわかるイラストを描くこと、それにポートフォリオの持参をと言われていた。課題にかけられる時間があまりなかったので、新作を1点と、以前描いたものを1点持っていくことにした。

課題

画像1

左:家でリモートワーク中のお母さんと、食事の支度をする父娘を描いた。
右:ヒロ杉山先生の課題で描いた上司と部下の絵に背景を加えたもの。

ポートフォリオ(抜粋)

画像2

A:同じくヒロ杉山先生の課題で描いたイラスト
B:ふだん描いている女性の線画
C:江口寿史さんのテイストを取り入れた線画

女性のイラストに絞っているものの、タッチが見事にバラバラ。A、Bの絵では個性が弱いと言われやすいため、Cの描き方に挑戦して画風を模索中だ。それぞれの絵の感触が得られたらと思う。

講評

名久井先生は、とても頭の切れる先生だった。絵の見方をわかっておられるのはもちろん、それを的確にズバズバと言語化される。他の受講生のコメントを聞いていても小気味よく感じるほどだ。期待が高まる。

床山がいただいたコメントは、以下の通り。

【課題】
・(2点共通)全体的にかわいく描けているが、描いているシーンが素直すぎて通り一遍な感じがする。
・小物がかわいく描けている。省略の仕方もうまい。
・(家族の絵)構図がうまくいっていない。カレンダー、バケツの位置などもおかしい。父娘とお母さんのどちらを見ていいかわからない感じがする。どちらかを主にしてもいいのかも。
・お母さんの様子に共感できない。もっと仕事をがんばっているか、子どもを気にしているか。今のままだとひどい人みたい。お父さんがいい人に見える。
・お母さんの首が長い。服装はもっとお家っぽい方がいい。
・(上司と部下)顔や体の描き方がうまくいっている。
【ポートフォリオ】
・Cのようなはっきりした絵よりも、Aの方が床山さんらしさが出るのでは? 使われるシーンも多そう。Cは江口寿史さんみたいで男の子っぽくなってしまうので、使われる場面が狭まる。
・(A)塗り方に特徴がある。顔の描き方もうまくいっている。主線が白でステンシルみたいなのもいい。素敵だと思う。
・Bの下まつげがある絵も可愛い。塗りの絵に取り入れてもよさそう。

本当はもっといろいろ言って下さったと思うのだが、吸収できたのがこれだけだった。残念。でも、今後の方向性を考える上で参考となるコメントばかりで、とても充足感のある授業となった。

名久井先生はいわゆる”アナログ礼讃”の先生ではなく、その人の絵にはアナログ・デジタルどちらが向いているかを客観的に考えて下さっていたのもありがたかった。Aの塗りの絵はデジタルでないと今のところ描けないので、自分の強みの一つとして研鑽を積んでいきたいと思う。

※いつもなら最後に修正した課題絵をアップするところなのだが、今回は間に合わなかった。描けたら別記事で掲載します。

いただいたサポートで、少し美味しいおやつを買おうと思います。明日への活力です。