俳句ブームの喧騒を離れる

 やたらに俳句大会で投句数を競う、甘い選句をして「若手歓迎」「初心者歓迎」などと、結社の会員を集める、俳人がタレント化し頻繁にマスコミに出る、このような昨今のうわついた風潮に、私は率直に言って、違和感を覚えている。総合誌が俳句の組織での役職をもつ俳人ばかりをもてはやす風潮にも、私はずっと違和感を覚えてきた。
 著名人の俳句を「ネタ」に、ズームやイベントで「集客活動」をすることが、俳人の仕事だとしたら、私は一抹のむさしさを覚える。俳句は、「集客活動」のための道具ではない。ましてマスコミに出るための道具ではない(マスコミが、俳句のイベント屋を持てはやしすぎるのは問題であると思う)。
 

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