選句力を高める
「俳句の質」を高める選句を行うことが、俳人の最も大事な仕事であると思う。(売名や単なる会員集めのための選句などはもってのほかである)。
俳人が自らの勉強時間を、俳句のイベントやマスコミに出るために使っているようでは、一向に選句力は上がらない。俳人が、選句の質が保てないほど、あちらこちらで選者や役職を引き受けるのも見苦しい。
選句の質が「俳句の質」に直結していることは言うまでもない。結社誌や総合誌、俳句大会の作品集を見る限り、いま俳句の質の低下は著しいと私は思う。句の数が多い割には、いい句がほとんど見つからないのである(昔の結社誌や総合誌の方が、厳選で良い句が載っていたと思うのは私だけではないはずだ)。各種の俳誌に載っている句のレベルが、看板だけの師系や俳句団体での肩書き・知名度によって、投句を集める方法の限界を示している。
厳正な選句を行うための努力が俳人には欠かせない。カルチャー教室・俳句のイベントなどの俳句ブームの喧騒から離れたところで、厳正な選句を行うための努力を、私は黙々と継続するのみである。
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