【村上春樹 ノルウェイの森 書評】 自己の確立と「生と死」
村上春樹『ノルウェイの森』
この作品では、学生運動が活発化した1969年頃の男子大学生の恋愛が
描かれています。
主人公のワタナベは、過去に大きな心のトラウマがあります。
そのトラウマを忘れるかの様に過ごしていた37歳の時に、
空港のBGMでたまたま聴いたビートルズの『ノルウェイの森』を引き金に
激しい過去の思い出を思い返すことになるのです。
ワタナベは学生時代の友人の直子と再会し、関係を持つようになる一方で
緑という別の女性にも思いを抱くようになります。
精神病棟施