兄貴と俺2　#着の身着のままゲーム機　#毎週ショートショートnote

お袋と新しい男に家を追い出され
着の身着のままゲーム機だけ持って
街を彷徨う俺。
スマートフォンなのに料金が払えず、
ただのゲーム機なってる。
これだけが俺の唯一の相棒。

ポケットに入ってる小銭じゃ
何処かに泊まる事もできない。
裏路地にいる誰かから
奪ってかりて来ようかなぁ。

ん？ケンカ？1対3か。
助けりゃ、こづかいになるかな。
空瓶を拾ってから、
遊んでる連中に声をかけた。

お話合いの結果
3人から財布をもらった。

倒れてるスーツ姿の男は
見覚えがある。
あの時の傷だらけの男だ。

「あんた、喧嘩弱いんだな」
と笑えば、頭を叩かれた。
「カタギに手は出さないだけだ」
そう言ったが、顔が真っ赤だ。

「まぁ、いいや、助けたんだし
宿代貰えない？」
「はぁ？」
まぁ、普通はそういう反応だよな。

男が俺の顔を睨んできたが
あの時を思い出したようで
しばらく話してから、
男の家について行った。

玄関に木の実が置いてある。

俺は薬局で買った
酒やツマミ、消毒液とかを
テーブルに広げた。

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兄貴と俺　

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