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放課後 #半笑いのポッキーゲーム #毎週ショートショートnote

放課後の部室。
テーブルには、漫画とお菓子の山。

文化祭に出品する作品について
決め終わると
一人、また一人と帰り始める。

部長が、企画書を持ち帰ると、
教室には私ともう一人だけになった。

「リア充って、
ポッキーゲームするんでしょ?」
と彼女が言った。

「私達も、ポッキーゲームしちゃう?」
と私は、笑いながら
ポッキーを食べ始めた。

「やってみたい」
彼女が答える。

ポッキーを食べる手が一瞬止まる。

「おっ?!やってみようか!」
私は答えるとチョコのついてない部分を
自分の口に含んだ。

半笑いのポッキーゲームが始まった。

彼女にポッキーを向ける。

オレンジ色の教室で彼女の頬が
少し赤くなっているようにみえる。

ポッキーの端を彼女が口に含む。

チョコのない部分から食べ始める私。
彼女は動かず、私だけが食べ進める。

数cmの所でポッキーは私が噛じった。
彼女は数cm残ったポッキーを
口に含むと
そのまま私の唇に重ねた。

口内のポッキーが砕けるまで
唇は繋がったままだった。

#毎週ショートショートnote
#半笑いのポッキーゲーム

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