見出し画像

展示が始まります。1/15〜1/20 日本橋三越 内田すずめ特集

「心臓」
パネル・油彩
2018年 内田すずめ

見て描くことを続けてきたのに、「大切なものほど目には見えない」ことに気づいてしまった。

ここ数年、飼っていた鳩の亡骸を描き続けてきた。写真にしか残せなかった身体も、絵に描くことで鳩の存在をこの世に残すことができる。そんな気がしていた。

ただ別れから数年が経った今、再現して残したいという欲求よりも、瞼の裏に浮かんでくる残像こそが描くべき真の姿であるという思いが強くなった。肉体ではなく命の重たさという目には見えないものこそが、私に描くことの素晴らしさを教えてくれたからだ。

会いたい存在が輝く場所は写真でもお墓でも無く、私の心の中だと今感じる。その気付きが、目を閉じた時にぼんやりと浮かぶような淡い描画方法に繋がったのだと思う。

これからも多くの出会いと別れがあるだろう。たとえ会えなくなってしまっても、私は瞳を閉じていつでもあなたに会いにゆけるのだ。

「はたはたと瞼の奥にゆれている風また光そのものとして」
紙・鉛筆
絵/内田すずめ 短歌/野口あや子 2019年


いよいよ展示が始まります。10点出品予定です。ぜひ星々に会いにいらしてくださいませ。

三越美術特選会
内田すずめ特集 ー消えない星ー
2020年1月15日(水)~1月20日(月)
10時〜19時 最終日は18時閉場
日本橋三越本店 本館7階

「消えない星」
パネル・油彩
内田すずめ 2020年

この記事が参加している募集

私は作品を通じて「生きながら生まれ変われる」ことを証明したいのです。そのためには「命のありか」と「心のありか」を解き明かさなければなりません。2020年は自分の子宮の音を録音する予定。いつか子宮コンサートを開きたい。頂いたサポートはそれらの研究費用とさせて頂きます!