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退屈しないし、テーマもいいと思うんですが、観終わって、なんかモヤモヤします:映画評「パブリック 図書館の奇跡」

懐かしのエミリオ・エステベス脚本・監督・主演作品。
共演がアレック・ボールドウィン、クリスチャン・スレイターで、
「いやぁ、皆さん、オッサンになりましたなぁ」w。
いちばんエミリオ・エステベスが若いかな。


大寒波が訪れるシンシナティ。
シェルターに入れないホームレスたちが公立図書館を占拠して…

という話。
エステベスは図書館員で、占拠になし崩し的に付き合わされちゃうんですが、実は「訳あり」の過去があって…って役柄です。
(むっちゃ真面目な映画なんで、「実は殺人マシーンでした」なんてことはありませんがw)

抑えた演出で、ときに「笑い」を挟みながら、ヒューマティックなテーマを追求しつつ、エンタメも忘れない。
ラストの「オチ」と、着地点の「リアリズム」が、この作品の誠実さのあらわれかもしれません。

…が、個人的にはもうちょいソレゾレの「ネタ」に決着をつけて欲しかった、ってモヤモヤが残っちゃいました。
一緒に観てた妻が、
「韓流ドラマだったら、怒涛の展開で、伏線回収しまくるんだけどね〜」
って言ってましたが、まあそんな感じw。(妻も「いい映画なんだけどね」とは言ってます)
クリスチャン・スレイターの役柄を、もっと「悪役」仕立てにして、そこでスッキリさせる…とかあったほうが良かったかも。

(あと、メインの女優二人の扱いが中途半端。
どっちか一人で良かったんじゃない?)

とは言え、「ウェルメイドな映画」とは思います。
観てて退屈は全然しませんからね。
志も高いし。
「怒りの葡萄」の下りは、グッときました。
予告編を見て、気になるなら、観ても損はしないと思います。

あ、でも「邦題」はアカンでしょう。
「奇跡」は起きませんからね。

#映画評

#パブリック

#図書館の奇跡

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