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壮大な「内輪揉め」で、やりたい放題:映画評「ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス」

「ワンダヴィジョン」でどうにか、こうにか、片が付いたのかと思ってたら、全然ついてなかったという…w。
<マルチバース>(パラレルワールド)という反則技を上手く使って、感動巨編に強引に仕立て上げた荒技「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」に続いて、<マルチバース>ネタで突っ走る「ドクター・ストレンジ」第2作。
2時間少しですが、「よくまあ、ここまで話を突っ込むなぁ」と、相変わらずマーベルには感心させられます。


<マルチバース>については、映画化の歴史が分厚くある「スパイダーマン」に比べて、「ドクター・ストレンジ」も「ワンダ(スカーレット・ウィッチ)」もそこまでの厚みはないので、あそこまでの荒技にはなりません。
ストレンジの元・恋人「クリスティーン」との関係、ワンダが魔法で作った子供たちへの執着…ここら辺の心情が<マルチバース>でそれなりの「決着」をつけるって展開には、それなりの共感はあるんですけどね。
…とはいえ、全体としてこの話自体が、「自業自得」というか、「壮大な内輪揉め」って構図にはなっちゃってますがw。
そういう感情の機微より、<マルチユニバース>を使って、ヒーローたちの「本気バトル」を展開させたところが本作のミソかしら?
まあ、やりたい放題やってはりますw。


映像としては、サム・ライミ監督の「ホラー・テイスト」はナカナカはまっているのではないでしょうか。
僕は「ホラー」は苦手なんですが、「テイスト」くらいで収まってるところが、いい塩梅になってるように思いました。
怖さを通り越して、ユーモアになってる辺りw。
続編を誰が監督するかは分かりませんが、サム・ライミの参戦はマーベルにとっては大きなプラスですね、これは。


しかしこのストーリーでここまで「ヴィジョン」がスルーされるのはどうなんでしょう。
むしろ不自然なくらい。
そこに何か次へのネタが仕掛けられているんじゃ…って思っちゃうところは、僕も相当マーベルに毒されてるかなw。
まあ、でもそれくらいのことはやりますからね。マーベルは。



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