vague とwave、2つの波。
休日の朝に観ていた映画の中でゴダールがこんなことを話していた。
"映画とは芸術と人生を近づけるものだ。
(中略)
現実とは、メトロやデパートや車のこと。
キャメラは現実の人生を捉える。
撮影は人生。 キャメラは芸術だ。
あるいはその逆かもしれない。"
はっとさせられる台詞だったけど追いかけるのを途中でやめてしまった。
何かキーワードが潜んでいるような気がするので近々深追いしよう。
・・・・・
ブルーボトルコーヒーなるものを一度飲んでみたかった。 鳴り物入りで日本へ上陸し、今やあちこちに支店も増えているようだが個人的にはまったく縁がないまま今日まで過ごしてきた。 スカイブルーのボトルがぽつんと描かれているだけの、ロゴのシンプルさがいつもなんとなく美味しそうに見えていた。 今日こそ行ってみようと思い立ち、どうせ行くなら旗艦店、清澄白河を目指すことにした。 平日の午後だというのに店の前には人がわらわらと群がっていた。店内へ踏み込もうとすると、ブルーのポロシャツ姿の若者スタッフにただいま満席で8人待ちです。と快活に声をかけられた。 なんとなくアップルストアみたいな雰囲気だ。 持ち帰ります、とことわりを入れてそのままレジカウンターへ進んだ。今回も例によって汗だくだったため、"コールドブリューコーヒー"なるものを注文した。 注文品はすぐに出てきた。店の脇に置かれているベンチには空きがあったので腰を下ろしていただくことにした。
酸っぱかった。
これまで飲んできたどのアイスコーヒーよりも酸っぱかった。実際に食べたことはないけれど、摘み取ったばかりのコーヒー豆の、あの赤い果肉の味に近いのかもしれないと思った。 基本的に酸っぱいものが苦手ではあるけれど、喉がからからだったのでなんとか勢いをつけて飲み干した。
調べてみたところ、ブルーボトルコーヒーは浅煎りで酸味の強さが特徴とのことだった。調べてから行くべきだった。
ヌーヴェルヴァーグについての映画と、サードウェーブの珈琲。 奇しくも2つの「波」にもまれる一日となった。
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