江の島一歩手前で。
大船駅発湘南モノレールの終着点は言わずと知れた「湘南江の島駅」。そのひとつ手前に「目白山下駅」という無人駅がある。高台にあるこの駅からの徒歩ルートはどちらへ向かおうと下り坂のみだ。
目白山下駅停車中のモノレール車窓より坂道をのぞむ。
こちらへ下りてゆけば多分海だろう、という方角に見当をつけて坂を下り始める。
住宅地の中を縫うように続く坂道を下り切って江ノ電の線路を横切ったところで間違いのない方向へたどり着いたことを確信する。海外線の賑やかエリアもすぐそこだ。
がしかし、賑やかな気配が漂い始めるやいなや踵を返して裏通りの住宅街へ迷い込む。
専用アーケードのある八百屋があった。軒下すれすれあたりでも雨だれを気にすることなくお買い物ができて便利そうだ。
潮風に吹かれて腐食してゆく公園の遊具たち、いとをかし。
そしてこの日最も水際の写真はこれだった。海ではなく、川である。
折しも夏休み真っ只中だったこの日、ギラギラオーラを発していた海岸には近寄ることができないまま江ノ島一歩手前で引き返したのだった。
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