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ロンドンマラソンの声明をうけての、今後の展望

こんにちは、すずきです。先日、このようなツイートを拝見しました。

あのロンドンマラソンがついに…というのが率直な感想です。すずき、かなり動揺してこのニュースに関してはTwitterですら呟いてないです。それくらいわたしにとって、いや世界にとってセンシティブなことでした。


そもそもロンドンマラソンとは、どのような大会なのか

メインの話題に介入するまえに、スポーツに詳しい西原さんでもロンドンマラソンのチャリティー事情をはじめて耳にしたことを聞きまして、世界のランナーの常識は日本のランナーの常識でないのかもしれないと感じました。
ということで、まずロンドンマラソンがどれくらいの意義をもって開催されているのかをご紹介していきたいとおもいます。

ロンドンマラソン、東京マラソンもふくまれているアボット・ワールドマラソンメジャーズのレースのひとつ。名前くらいは聞いたことある方のが多いのではないでしょうか。参加者数は東京マラソンとほぼ同数の39,000人、規模は東京マラソンと同じくらいです。

そんなロンドンマラソンのすごいところは、参加者の約75%が約20~30万の参加費をおさめたチャリティーランナーであること。そしてギネス記録にも登録されている世界最大のチャリティーイベントで、その寄付額を毎年更新続けていること。
チャリティーはクラウドファンディングのように、いろんな人から資金を集める方法が主流です。インターネットで自分の詳細や、なぜこのレースを走るのかを紹介して寄付を募ります。賛同してくれた人がそれに対してクレジットカードで寄付をする仕組み。コンビニのレジ横の募金箱、駅前に立って寄付を募るといったわたしたちの想像するやり方から、寄付の仕方もかなり進化しているみたいです。

以前にチャリティーランナーとして参加された方の記事がみつかりました。とても走りたくなる文章なので、ぜひ目を通してみてください。


ロンドンマラソンが発表した声明をうけて


さて、そんなロンドンマラソンは毎年4月に開催されるのですが、コロナウイルスの影響を受け10月4日に延期になりました。そして西原さんがツイートで紹介してくださった、こちらのニュース。

東京マラソンのチャリティーランナー数は5,000人。ロンドンマラソンのそれの6分の1ほどの数です。そして寄付金額もかなりの差があります。
チャリティーがここまで盛んとなると、巻きこむ人数もかなり膨大です。だって20、30万の資金を集めるために、いろんな人に声をかけて協力してもらってるんですから。寄付した人も走る人を応援したくて寄付をしてるわけです。ロンドンマラソンに関与している人が東京マラソンと比べられないくらい大勢いるのです。だからギネス記録を毎年自身で更新するくらいに多額の寄付が集まるのです。

そんなロンドンマラソンが、【エリート枠のみの参加を検討する】選択肢を視野に入れはじめたことは、とんでもなく大きな発表でした。

ここからは、わたしの推測になるので考え方のひとつとして読んでいただけるとうれしいです。

今回の声明に関しての個人的推測

今回のこの声明は、10のシナリオのうち現実味を帯びているものであるから発表したのではないか、と推測しました。そうでなければロンドンマラソンの規模感や社会的意義を考えたとき、この最悪といえるくらいのシナリオはできるだけ回避したい、口にだすのも憚られるほどです。それを公の場で発表したことは、わたしたちランナーもそれなりの覚悟をもって今後のレース状況を見据えなければならないのではないか、そう感じました。

このニュースが発表される少しまえ、ベルリン市参事会が10月24日までの大規模イベント開催を禁止したことで、ベルリンマラソンがほぼ中止にちかい延期となりました。(一応延期を模索しているものの、厳しいとの見方がメジャーです)

ロンドンマラソンの開催は10月4日に延期されています。ベルリン市参事会の決定した日程より前にあります。

5月1日現在でドイツの国民数は8302万、罹患者数63,009人、死者数6,623人。イギリスの国民数は6700万、罹患者数171,253人、死者数26,771人。(参考文献は下記リンクから飛べます)

数字だけで比較しても、イギリスのほうが状況が芳しくないのは一目瞭然です。そして状況が比較的良いとされるドイツにてベルリンマラソンがキャンセルされたことで、ロンドンマラソンのほうも”断腸たる思いの決断”をしなければならないフェーズに入ったのではないでしょうか。

ロンドンマラソンの声明をうけて、推測する今後のレース展開

このロンドンマラソンの声明をうけて、

【おそらく今年いっぱいは海外でレースに参加することは極めて困難】になるのではないか、と判断しました。

理由としては3つあります。

・仮にロンドンマラソンがエリート選手のみの参加になったとき、多くの秋レースが追随することになること。

そうなった場合、年内に開催されるマラソンの多くが中止、もしくは同じようにエリート選手のみの参加の方針に転換するとおもってます。いまの注目はパリマラソン。こちらは4月5日開催予定を10月18日に延期しています。このパリマラソンが今後どうなるかも大きな指針となるはずです。参加者や多くのランナーが出場を熱望する大会が自粛をした以上、中規模のレースも追随はまぬがれません。

・渡航制限解除の見通しがたつまでに、かなりの時間を有することが想定されること

壊れてしまったものを戻すことは難しいです。また恐怖心を抱いたものに対して、その感情を克服するにはかなりの時間を要します。しかもヨーロッパに関しては、ほかの国から持ち込まれたウイルスでこんな状況になってしまったと考える方が多くいらっしゃるのではないかと考えられます。それを考慮すると、国境がいままでのようにひらかれるのは時間がかかるのではないでしょうか。

・娯楽よりも立て直すべきものが多すぎること

マラソンといったレースに一般市民が参加することは、いってしまえば娯楽です。そして大規模な人数が密集するイベントに分類されます。そういったレースを再開させるよりも、わたしたちには立て直さないといけないものがたくさんあります。ヨーロッパでいうと壊滅してしまった医療インフラ、これをうけて新たな体制づくりにはいる国も少なくはないかもしれません。全世界的に失業率がびっくりするくらいに高くなっています。雇用の再建もしていかなければなりません。そういったときに、どうしても一般市民がレースに参加することは後回しになるのではないかとおもっています。

以上の点から、【おそらく今年いっぱいは海外でレースに参加することは極めて困難】になるのではないか、これがわたしの推測です。

海外のレースに出場するのがここ最近の人生のルーティーンみたいな感覚だったわたしにとって、ぶっちゃけめちゃくちゃストレスフルだし思うところはたくさんあります。だけどいまは感情的になるフェーズでないと考えました。ウイルスに感情はない以上、この手の話で感情的に人を煽るのは得策ではない。データと数字を盾にそこから導きだされる推論を提示して、客観的に自身の状況を分析しないといけないと考えました。ということで、今回のnoteをかくにいたりました。この状況把握から、いまの自分が何をするべきなのかを考えるのがこれから大切になってくることなのかなとおもったりしてます。

現況の海外、主にヨーロッパにおけるレース状況

最後になりますが、いまのところ、延期や中止が開催している大規模レースの状況ツイートをまとめておきます。だれかのご参考になれば幸いです。

このツイートのあとにロンドンマラソンも10月に延期が決定。



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