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書記の読書記録#96「「集合と位相」をなぜ学ぶのか」

藤田博司「「集合と位相」をなぜ学ぶのか」のレビューと読書記録


レビュー

集合と位相は,理系なら一度は触れるであろう基礎科目であるが,微分積分や線形代数に比べると必要性を疑うことが多い分野であると思う。本書では集合と位相を学ぶことのモチベーションとして,諸分野が成立してきた歴史を軸に解説する。副読本としておすすめ。


読書記録

# 1
・熱伝導方程式とフーリエ級数・問題点:任意の関数とは,項別積分の条件・積分は微分の逆演算・初等関数→テイラー展開できる・連続な関数・ディリクレの定理,区分的になめらかな関数・リーマンの局所性定理・三角級数の一意性を問う・ジョルダン容量ゼロ・カントールの一意性定理:点集合,数列の収束,集積点,孤立点,上界と下界,上限と下限,導集合・ワイエルシュトラウスの連続の原理,デデキントの切断の定理,カントールの区分縮小法の原理・可算:実数の全体は可算ではない・代数的な実数,超越的な実数


# 2
・集合と要素・写像,定義域,終域・グラフ・全射,単射,全単射・集合の濃度・可算無限集合・カントール-ベルンシュタインの定理,ツェルメロの選択公理・濃度演算は自然数演算の延長・消約律・カントールの定理・カントールの連続体仮説・ガウス整数環・クンマーの理想数からデデキントのイデアル論・有理数の切断を実数と呼ぶ・次元に関わらず濃度は同じ・距離関数・点列の収束,ε近傍・連続性の定義・ε-δ論法・内点,外点,境界点・内部,外部,境界・閉包・開集合と閉集合・位相同型写像,同相・ステレオ投影・連結な集合・弧状連結・トポロジストのサインカーブ・次元の不変性定理


# 3
・ボレルによる測度の導入・ボレル集合・ハイネ-ボレルの定理・集合の被覆・コンパクト・ルベーグ可測集合・ルベーグ積分・ディリクレの不連続関数・ルベーグの収束定理,積分と極限の順序交代・測度空間・コルモゴロフの確率論:確率空間,確率変数・ユークリッド「原論」,公準と公理・非ユークリッド幾何学・リーマン多様体・ブルバキ「数学原論」・群の公理,4群・グラフ・位相構造


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