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書記の読書記録#17「ローマ帝国衰亡史 1」

E.ギボン著(中野好夫訳)「ローマ帝国衰亡史 1」のレビューと読書記録まとめ。


レビュー

18世紀イギリスの歴史家エドワード・ギボンによって,古代ローマ帝国の衰亡を記述した歴史書の古典大作である。現在となっては学術書としての権威は衰えたものの,読み物として純粋に楽しめるようになっている。全10巻。


読書記録

# 1 p31〜123
・2世紀のローマ帝国・アウグストゥス帝による拡大抑制策・例外:ブリタニア征服,ダキア征服・トラヤヌス帝の東方への遠征,ハドリアヌス帝は放棄・ローマ軍の規律,訓練,兵器・ローマ帝国の属州・普遍的寛容・哲学四派・地方の迷信と受容・異邦人の文化を積極的に取り入れる・イタリアだけが国家的統一の中心・自由権・西ギリシア,ラテン両語の使用・解放奴隷・有史以来最大の人口・ローマ建築の多くが私費による建造・共和政時代における個人住宅の簡素さ・諸都市をローマに結ぶ国道・農地改善(葡萄,オリーブ,亜麻など)・公的勇気の喪失・アテナイ人の頽廃(ロンギヌスによる)


# 2 p125〜164
・アウグストゥス帝(オクタウィアヌス)の独裁・元老院改革・終身執政官,終身護民官制・すべての行政権能の集中・帝政機構:共和政体を騙った絶対君主制・皇帝の神格化・ティベリウス帝,ティトゥス帝・トラヤヌス帝,ハドリアヌス帝,ウェヌス帝・両アントニウス帝の美徳・暴帝:ティベリウス,カリグラ,ネロ,ドミティアヌス帝・東方人とローマ人の精神の比較


# 3 p165〜230
・アウレリウス帝の性格的弱さ・コンモドゥス帝の悪徳・元老にに対する不信・マテルヌスの叛乱・クレアンデルの独占・ペルティナクス帝の徳性,全人民からの敬愛・近衛隊の不満,ペルティナクス帝の暗殺・ティベリウス帝による直属兵団・近衛隊による帝位投げ売り,買うユリアヌス帝・ブリタニア知事アルビヌス,シリア知事ニゲル・セウェウスの進撃・内戦の終わり,セウェウス帝による統治・近衛隊の新兵制


# 4 p231〜337
・セウェウス帝とユリア王妃・カレドニア戦争におけるブリタニア侵攻・カラカラ帝とゲタ帝による帝国分割・ゲタ帝と近衛隊長官パピニアヌスの死,カラカラ帝の専制・マクリヌス帝10歳にして即位,元老院の不満・放蕩なエラガバルス帝・アレクサンデル帝治世の実権を持つ母ママエア,ローマ世界の平和・軍権力の増大・ローマ市民への課税,国民の不満・世襲継承が根付かないローマ・アレクサンドル帝の殺害,マクシミヌスの専制・アフリカの叛乱,ゴルディアヌスの昇任,在位36日にして死亡・マクシムス,バルビヌス両帝・マクシミヌス軍のイタリア進軍,アクィレイア市攻防戦・次々に殺害される皇帝,ゴルディアヌスを正帝に・フィリップス帝の治世


# 5 p339〜403
・アルダシルによるアジアの革命・ゾロアスター教の基本:二元論,個人および社会の幸福への関心・アルダシル王の野心,パルティアとローマの戦争・アレクサンデル帝の偽りの勝利・アルダシル王の法典・広大な古代ゲルマニア・無文字民族,技術も農業もなかった・ゲルマン人の集会・ゲルマン人の純潔性・絶えず内紛により統一は困難


# 6(最終回)p405〜474
・最初のゴート人入寇・「エッダ」におけるオーディンの混同・ゴート人の移住,プロシアからウクライナへ・ゴート戦争・監察官制度の復活・デキウスの死,ガルス帝の選立・ウァレリアヌス帝・フランク人は自由の民の意・ガリアとイタリア侵入・ガリエヌスのアレマンニ族との協定・ボスポルス王国の征服・ゴート人の海上遠征,エペソス神殿の破壊・ペルシア王によるアルメニア征服・三十人僭帝・シチリア島の叛乱,アレクサンドリアの暴動,イサウリアの叛乱・飢饉と疫病による人口の大減少


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