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書記の読書記録#422『線型代数学(新装版)』(佐武)

佐武 一郎『線型代数学(新装版)』のレビュー


レビュー

難易度が高いというよりは,扱う範囲の幅広さから上級者向けと見なされる本だと思う。幾何学や代数学をやる過程で本書を使うと相乗効果が得られるかもしれない。

最近では入門レベルやテンソル代数・表現論などの参考書が充実してきていることもあり,佐武本は「広く浅く」の立ち位置になるかもしれない。


もくじ

I.ベクトルと行列の演算
 1.1 ベクトルの演算
 1.2 行列の演算
 1.3 行列の演算(続)
 1.4 一次写像
 1.5 実数と複素数
 1.6 内積
 研究課題 行列の指数函数について

II.行列式
 2.1 置換
 2.2 行列式の定義と基本的性質
 2.3 行列式の展開
 2.4 連立一次方程式(Cramerの解法)
 2.5 行列式の積
 2.6 二,三の応用
 研究課題 1.特殊な形の行列式
 研究課題 2.乗法公式による行列式の特徴づけ
 研究課題 3.行列式の微分

III.ベクトル空間
 3.1 ベクトルの一次独立性
 3.2 部分空間
 3.3 正規直交系と直交補空間
 3.4 一次写像(行列)の階数
 3.5 連立一次方程式(一般の場合)
 3.6 ベクトル空間の公理化
 3.7 底の変換,直交変換
 研究課題 1.羃等行列,射影子
 研究課題 2.連立線型微分方程式

IV.行列の標準化
 4.1 固有値と固有ベクトル
 4.2 固有空間への分解
 4.3 対称行列の標準化
 4.4 二次形式
 4.5 正規行列
 4.6 直交行列の群
 研究課題 1.一般の二次形式
 研究課題 2.直交群のLie環

V.テンソル代数
 5.1 双対空間
 5.2 テンソル積
 5.3 対称テンソルと交代テンソル
 5.4 テンソル代数,グラスマン代数
 5.5 係数体の拡大と制限
 研究課題 群の表現

附録 幾何学的説明
 1.空間におけるベクトル
 2.直線,平面のベクトル表示
 3.面積,体積
 4.Euclid幾何の公理
 5.二次曲面の主軸


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