見出し画像

書記のBio/Chem-Info日誌#16 UCSF Chimeraでリガンド結合部位を観察する

UCSF Chimeraを用いることで,立体構造を可視化することができる。


準備

以下よりダウンロード:


今回は,β2受容体である「3SN6」の構造を用いる。PDBファイルをダウンロードしておく。

スクリーンショット 2021-10-22 11.41.24




UCSF Chimeraで開いたものがこちら。

スクリーンショット 2021-10-22 11.20.22


操作には,3ボタンマウスを用いると便利である。以下に操作方法をまとめた,まずはこれらに慣れておきたい。

分子の回転:左クリック + ドラッグ

分子の並進:ホイールボタン + ドラッグ

分子の拡大縮小:右クリック + ドラッグ or スクロールホイール

原子の選択:Ctrlキー + 左クリック

選択の追加:Ctrlキー + Shiftキー + 左クリック

選択範囲の拡大縮小:(拡大)上矢印キー、(縮小)下矢印キー

選択解除:何も無いところでCtrlキー + 左クリック or メニュー「Select」→「Clear Selection」


向きを変えたものがこちら。

スクリーンショット 2021-10-22 11.20.51


Presetsには様々なテンプレートがあり,中でもInteractive1を用いると色分けができる。

スクリーンショット 2021-10-22 11.21.27


リガンド構造の表示

Select→Residue→(リガンド名)をクリックし,リガンドを選択する。この時,Action→Focusをクリックすると,以下のようにリガンドが中心に表示される。

スクリーンショット 2021-10-22 11.22.06


今回は,ドッキングのために周辺の残基(4Å以内)をわかりやすく表示することにする。

周辺の残基を指定するには,Select→Residue→(リガンド名)でリガンドを選択し,Select→Zoneで以下の画面になる。赤枠部のように変更しOKを押すと,周辺残基が選択されるようになる。

スクリーンショット 2021-10-22 11.51.34


選択したら,Action→Atoms/Bonds→ball & stickで,周辺残基がわかりやすくなった。

スクリーンショット 2021-10-22 11.23.07


リガンドの表示は,Action→Atoms/Bonds→stickでスティックに戻し,Action→Color→by elementで色分けしておく。

スクリーンショット 2021-10-22 11.24.26


次に残基情報を表示する。Select→Zoneで周辺残基を選択し,Action→Label→residue→name+specifierで表示する。

スクリーンショット 2021-10-22 11.26.04


ここで,Action→Label→optionから文字のフォントを変えることができる。

スクリーンショット 2021-10-22 11.25.54


次に,水素結合を表示する。

リガンドを選択し,Tools→Structure Analysis→FindHBondで以下の画面が表示される。赤枠部を変更しクリックする。

スクリーンショット 2021-10-22 12.00.39


Action→Libbon→hideでリボン構造を隠したものがこちら。これでリガンド周囲の構造がわかりやすくなった。

スクリーンショット 2021-10-22 11.29.24


完成したら,File→Save Session As ...でファイルを保存しておく。


本記事のもくじはこちら:


学習に必要な本を買います。一覧→ https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1XI8RCAQIKR94?ref_=wl_share